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プロ野球・名球会は、もう潮時……?“オッサン排除”で「新名球会」誕生の現実味

日本プロ野球名球会公式ホームページより

 23日に行われた日本プロ野球名球会の総会で、「100勝100セーブ100ホールド」を新たな入会条件に加えるかが話し合われたが、結論は出ず、議論は持ち越しとなった。もともと金田正一氏の声掛けにより、18名でスタートした名球会は、今や60名以上の大所帯。“分裂”が現実的になってきた。

 名球会が誕生したのは1978年のこと。史上最多の400勝を上げた“カネやん”が「200勝か2000安打」を条件とした会を発足させたが、掲げられたもう1つの条件は当時話題になった。ベテランの週刊誌スポーツ担当記者が語る。

「発足当時、『200勝か2000安打』という数字は特に問題になりませんでしたが、関係者の間で話題になったのは、『昭和生まれ』という、もう1つの条件です。もし、この条件がなければ、別所毅彦氏、杉下茂氏、川上哲治氏もメンバーに入ることになり、言い出しっぺのカネやんはリーダーシップを握れません。そこで一計を案じて、『昭和生まれ』という一言を加えたと言われています」

 そんな名球会も時が経ち、近年話題になるのは入会条件の話ばかり。2000安打達成者は毎年のように現れるが、200勝は21世紀に入って4人しかおらず、新たに加えられた「250セーブ」達成者も3人しかいない。名球会はこれまでも日米通算記録を認めるなど、入会条件の拡大を図ってきたが、いよいよ新たな局面に差し掛かっていると指摘するのは、野球の取材経験豊富なスポーツライターだ。

「長年プロ野球選手の憧れとされてきた名球会ですが、数年前、初めて会合に参加した野茂英雄が『何をする組織なのか?』と発言して話題になりました。名球会は社会貢献を目標として掲げていますが、野茂の目にはそうは映らなかったようで、『もっと社会貢献すべき』と発言し、同世代の会員もそれに続きました。タテ社会のプロ野球界では異例中の異例のことです。かつては名球会に入れば、野球教室や講演会など、ある程度の食い扶持が確保されるというメリットがありましたが、今の時代、そんなことは個人でも十分できます。24日に行われたイベントでは、今年入会した福浦和也が『スゴい人ばかりで気疲れした』と、率直すぎる本音を漏らしました。ある若手会員はゴルフコンペで、とにかく無口な大先輩の元・巧打者と同じ組になり、『試合より疲れた』とこぼしていました。声には出さないものの、若手会員は『貴重なオフに、なんでおじさんたちと……』と、思っているはずです。入会条件を変えるなら、いっそ“今の名球会”は名球会として残し、投手の入会条件を緩和したもので“新・名球会”を作れば、という声は以前から根強くあります。数年前に総会で意見をした野茂と古田敦也、野村謙二郎、高津臣吾、佐々木主浩らは年代やチームが被っていて仲が良いので、そのあたりを中心として新たな動きが出る可能性は十分にあるでしょう」

 野球の変化に敏感に対応するか、歴史と伝統を重んじるか……いっそファン投票でもしてみる?

最終更新:2018/11/28 17:00
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