森保ジャパン”NMDトリオ”台頭で人気獲得も、課題は「柴崎岳以外のボランチ」育成か
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11月20日に行われたキリンチャレンジカップで、サッカー日本代表はキルギスを4-0で破り、9月から指揮を執る森保一監督の戦績は4勝1分となった。
しかも、弱小国や二軍同然の代表チームばかりではなく、ウルグアイに4-3で勝利し、ベネズエラにも1-1で引き分けている。上々の滑り出しといって過言ではなく、来年1月から行われるアジア杯への期待が高まっている。
なにより日本サッカー協会にとって喜ばしいのが、中島翔哉、南野拓実、堂安律が「NMDトリオ」とメディアにもてはやされ、本田圭佑、香川真司、岡崎慎司の「ビッグ3」に次ぐスター候補となったことではないか。
というのも、ハリルホジッチ元監督の戦術は「ビッグ3」を生かすものではなかったため、当時の日本代表は「スター不在」と言われ、日本代表戦のチケット販売が伸び悩んでいた。実際、ハリル監督が解任されるまで、W杯前にもかかわらずメディアが大々的に日本代表を取り上げなかったことが、その不人気ぶりを物語っている。
それでも、ロシアW杯での躍進で、日本代表ブランドは取り戻された――かに思えたが、スタートした森保ジャパンには「ビッグ3」だけでなく、W杯で活躍した乾貴士も選出されず、即日チケット完売にはならなかった。
「森保監督が本田、香川、岡崎を選出しなかったのは当然でしょう。彼らは途中から合流させても、チームにフィットさせられる。それよりも、この時期は若手を見いだし、チームを成長させることをまず考えないといけない。ロシアW杯の日本代表の平均年齢は28歳と、高すぎます。25歳くらいがベストでしょう」(サッカー指導者)
実際に森保監督はW杯組をほぼ選出せず、20歳の堂安、23歳の南野、24歳の中島だけでなく、DFの主軸として19歳の冨安健洋も選出し、平均年齢を3歳近く若返らせた。今後、東京五輪組も名を連ねてくることを考えると、次のカタールW杯には25歳前後で臨めるであろう。
まさに順風満帆そのものであるが、実際のところ、森保ジャパンはアジア杯で好成績を残せるのだろうか?
「『NMDトリオ』とFWの大迫勇也、ボランチの柴崎岳がいないと攻撃が組み立てられないのが気がかりです。特に、ボランチのポジションには、長きにわたり遠藤保仁と代表を引退した長谷部誠が君臨していたため、彼らに代わる人材が育っておらず、柴崎以外となるとクオリティがかなり落ちます。『NMDトリオ』ばかりが騒がれていますが、アタッカーには豊富な人材がいます。一方でボランチはいない。鍵はボランチでしょう」(同)
現役時代にボランチのポジションを務めた森保監督からすると、歯がゆい課題かもしれない。
(文=TV Journal編集部)
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