「コミケ有料化」に懸念噴出! 同人誌を買うお金が減ったり……しないよね?
#コミケ #同人誌
ついにコミケが有料化される。2020年の東京五輪開催に伴い、来年から使用制限が本格化する東京ビッグサイト。その影響が、こんなところにもやってきたのか。
すでに2019年のコミックマーケットの日程は公表されているが、それは、今までにないものだ。夏は2019年8月9日(金)~12日(月)、冬は2019年12月28日(土)~31日(火)。いずれも、西展示棟・南展示棟と青海展示棟を使い4日間の開催となる。コミックマーケット公式サイトによれば、使用制限の影響で1日当たりの面積は現状の約75%(サークルに割り当てる面積で比較すれば、今回のコミックマーケット94に比べて約71%)となっている。
参加サークル数は3割近く減少する上に、参加者は2キロほど離れた西展示棟・南展示棟と青海展示棟の移動を強いられる。予定では、企業ブースが青海展示棟に配置されることになっているが、両方を行き来しようとすれば、かなりの負担になることは間違いない。
こうした中、「コミケットアピール95」の「共同代表からのごあいさつ」で、サークル通行証をリストバンド化し、カタログを購入しない一般参加者にはリストバンドを購入・装着してもらうことで参加者を識別する、事実上の有料化が導入されることが明らかになったのである。これまで、コミックマーケットでは出展サークルは参加費を負担するものの、一般参加者のカタログ購入は必須ではなかった。そのため、入場するだけなら実質無料であった。だが、2会場を使用し、開催日程もこれまでの3日間から4日間への延長という状況で経費の増加に対応する必要が求められたようだ。
「コミックマーケットのポリシーからすると、苦肉の策なのは確かです。とはいえ、有料にすることで参加者の数もある程度は抑えられて、運営はしやすくなるんじゃないでしょうか」(コミケ関係者)
ネット上では「変な客が減る」などと歓迎するコメントや「お客様感覚の参加者が増える」と、懸念を示す声も見られている。いずれにしても、具体的なリストバンドの形状や販売方法が発表されれば、またさまざまな意見が噴出することになりそうだ。
ただ、値段によっては参加者ひとりあたりが購入する同人誌の数が減る可能性も否めない。
「参加サークル数が3割近く減ることによって、われわれは明らかに儲けが減るのですが、有料化がさらに悪影響を及ぼす可能性もあるのではないでしょうか……」(同人印刷会社)
もはや、限られた面積の中で、なんとかコミケを運営しなくてはならない状況は変えられない。サークルは委託するなどして融通し合うとか、一般参加者は買って応援とか。今後も、変わらず“薄い本”を楽しむために、一人ひとりの努力が求められている。
(文=コミケ取材班)
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