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日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 『SUITS』大した伏線もなく……

『SUITS/スーツ』視聴率が1ケタ台に突入! 話がややこしいわりには大した伏線もない……

■とってつけたようなバディ感

 大輔が担当したのは、マンションの管理状態が悪く、悪臭などのストレスで飼っていたウサギが死んでしまい、自身もうつ病となった女性がマンションオーナーと争うという案件。

 実際にマンションに行ってみると明らかにヤベエ臭いがしているし、オーナーの管理責任は明らか。自信満々で初めての裁判に臨んだ大輔だったが、相手方弁護士から「ウサギが亡くなる一年前からうつ病と診断されていた」という証拠を突きつけられ一気に劣勢に。

 さっきまで「法廷で戦います!」とメッチャ強気だった原告女性も泣き出しちゃうし……。メンヘラ女特有の面倒臭さ全開で「うわー、厄介な案件に足突っ込んじゃったなぁ~」状態だ。

 しかし大輔は、マンションオーナーである木嶋が中古マンションを買いあさり、リノベーションして高く再販することを目的とした業者だと突き止める。悪臭を放置したり、シラミを放ったりして、元の住人を追い出そうとしていたのだ。

 ということで、同じような被害に遭っていた人たちを集め、被害者の会を作って対抗することに。

 一方、ナノファーマ社の件で手詰まりとなっていた甲斐は、大輔の行動からヒントを得て、被害者の会のメンバーを集め直接説明する場を設けようと考える。

 これまで足手まといだった大輔の行動で甲斐が突破口を見いだすというバディ感のあるエピソードでもあるわけだが……、にしては関係性が弱い。

 今回、話を複雑にしてまでふたつの案件が同時進行していた理由は、「被害者の会というヒントを得る必要があったから」オンリーかよ!

 もっとそれぞれの案件が絡み合って解決に向かっていくか、もしくはひとつの案件に絞って、甲斐と大輔がガッツリ協力して案件に取り組んでいくかした方が、日本のテレビドラマ的な、分かりやすくグッとくる展開になったんじゃないだろうか。

 

■やはりメインは織田裕二じゃなくちゃ!?

 話がややこしいわりに、気持ちいい伏線が張られているわけでもないという、モヤモヤ感の残った今回のストーリー。

 しかし、これまで中島裕翔中心に展開していたこのドラマが、今回は織田裕二メインになっていたのは嬉しかった。

 待望の法廷シーンもガッツリ見せてもらったし、織田裕二&鈴木保奈美の絡みも充実。

 ラスト、ビルの屋上で街を眺めながら会話をするシーンなんて、『東京ラブストーリー』っぽい絵面すぎて「わざとか? わざとなのか!?」と前のめりになってしまった。

 そういう点では満足感が高かった。

 中島裕翔で若者層を取り込みたいという意図も分かるけど、ストーリー的には明らかにおじさん、おばさん好みな内容。やはりメインには織田裕二がドカッと据わっていてくれないと! ……そのせいで視聴率が落ちたのかもしれないが。

 蟹江貢(小手伸也)が序盤にしか出てこなかったのも残念だった。

 被害者の会の弁護士・福原は、この手の訴訟をちょいちょい起こして製薬会社から大金をせしめている悪徳弁護士という濃い設定なのに、どうもキャラクターが弱くて印象に残らなかった。

 もう、甲斐と争う相手方弁護士は全部、蟹江ってことでもいいんじゃないだろうか!?

(文と絵=北村ヂン)

最終更新:2018/11/05 19:30
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