米倉涼子『リーガルV』日本シリーズ中継延長で放送休止 テレ朝が“苦情殺到覚悟”もお休みを決断したワケとは?
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1日に放送予定だった、テレビ朝日系の人気ドラマ『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』(米倉涼子主演)第4話が、『SMBC日本シリーズ2018 第5戦 ソフトバンク×広島』の中継が延長になったため、放送休止となり、同局には苦情が殺到しているようだ。
そりゃそうだ。『リーガルV』は初回から3話連続で15%超え(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を果たしている人気ドラマだ。野球中継が終わり次第、放送されると思いきや、一転して“休止”して、翌週回しではファンが納得いかないのは当然のこと。
ネット上は「野球が2時間半で終わるはずがなく、これなら最初から休みにしてほしかった」「判断が遅すぎ。休止なら、もっと早く知らせるべき。やり方が姑息」「『報道ステーション』をちゃんと見たかった人にとっても迷惑。野球の延長なんか、副チャンネルかBSでやれ!」「野球に興味ないのに、テレ朝を見ながらドラマを待っていたのに、休止ってファンに失礼」「ドラマを休止にしておきながら、後の『世界体操』は中継するってどういうこと?」などとして大荒れだ。
そもそも、同日の同局の編成自体がおかしかった。野球の試合開始時間は午後6時30分。プロ野球の平均試合時間は3時間オーバーで、日本シリーズとなると、細かい継投も多く、公式戦より試合時間が長くなる傾向にある。従って、『リーガルV』放送開始の午後9時までに終了する可能性は極めて低かった。それでも、『リーガルV』の開始時間を午後9時に設定していたのは、なぜだろうか?
「野球中継が終わり次第、『リーガルV』をオンエアする予定になっていれば、野球を見たいわけではなくても、“ドラマ待ち”で、テレ朝にチャンネルを合わせる人も増え、野球中継の視聴率も上がるという、もくろみもあったのでしょうね。『リーガルV』の放送休止をアナウンスしたのは、午後9時45分。3-4でリードされていたソフトバンクが7回裏に4-4に追いついて、長い試合になると判断して、休止を決断したのでしょう。同局としては、午後9時~10時くらいまでに『リーガルV』を放送開始できれば、OKと算段していたのでしょうね」(テレビ関係者)
結局、試合は延長戦に持ち込まれ、10回裏、ソフトバンク柳田悠岐選手のサヨナラホームランで決着したが、終わったのは午後11時近く。もし、テレ朝が『リーガルV』の休止を決断していなかったら、それこそ“深夜ドラマ”になるところだった。
「『リーガルV』の放送開始時間が遅くなればなるほど、リアルタイムで見る人は減り、視聴率が下がるのは目に見えていました。“高視聴率ドラマ”というブランドを保つためには、休止するしか選択肢がなかったのでしょう。CMを出稿しているスポンサーにとっても、放送時間が遅れて、視聴率が下がってしまうのは由々しき問題です。それらの理由で、視聴者から苦情がくるのを覚悟のうえで、休止としたのでしょうね」(同)
日本シリーズ中継が延長されたことにより、40分遅れの放送となった『中学聖日記』(10月30日/TBS系)は5.4%で自己最低を記録。75分遅れとなった『獣になれない私たち』(同31日/日本テレビ系)は6.7%で、これまた自己ワーストを記録した。いくら人気ドラマといっても、『リーガルV』も大幅に放送開始が遅れれば、視聴率が下がるのは容易に予想されただけに、テレ朝の休止の決断は、ある意味賢明なのだろう。
今年の日本シリーズは、広島と福岡を本拠にするチームの対戦とあって、視聴率は関東地区では低迷。第1戦(同27日/テレ朝)は12.8%を取ったが、第2戦(同28日/フジテレビ)は9.8%、第3戦(同30日/TBS)は10.1%、第4戦(同31日/日テレ)は9.7%で、1ケタ台も記録するありさま。その点、1日の第5戦は2ケタ台に乗せただけに、「野球中継が終了次第、『リーガルV』を放送すること」を前提にしたテレ朝の作戦勝ちかもしれない。しかし、視聴者の信頼を損ねたのは確かだ。
(文=田中七男)
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