『ドロ刑』中島健人の強引なキャラ変更は、社会人3年目の視聴者からの共感を得るため?
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しかし、その中でただ1人冷静な皇子山隆俊(中村倫也)は、班目からは犯罪ジャーナリストと伝えられているものの、“煙鴉なのではないか?”と疑いを抱く煙鴉をバーから連れ出し、金庫を開けるよう頼みます。
煙鴉はあっさりダイヤル式の解除番号を当てていくものの、金庫を開けた途端、皇子山が自分を逮捕するつもりなのではないかと気づき、途中で解除を拒否してしまいます。
そんな外の状況を知らない班目と河原は、実人生がゲームのようにはいかず、生まれた時からスペックが違ったりルールが複雑であることを嘆き、改めて意気投合するのでした。しかしその一方で、班目は潜入捜査で河原を裏切ったことに心を痛めます。
そんな中、金庫の番号を知る副支店長が現れ、班目と河原は無事に救出されます。そして班目は、河原が窃盗そのものには参加しておらず、金庫破りのアプリを開発しただけだと証言。その後、河原はすぐに釈放され、窃盗団幹部らの個人データが匿名で警視庁に送られてきて一斉検挙したところで今回は終了となりました。
さて感想。今回は班目と同じ25歳ぐらいの、社会人になって2~3年経ちそれなりに仕事を覚えたものの、社内ではいつまでも新人扱い。それに対して不満を抱き始めた世代からの共感狙いのストーリーになっていました。
しかし、班目はいつからそんなに意識高い系になったのかと首を傾げてしまいました。初回では、パリピ系だった学生時代の写真を懐かしそうに眺め、地味な現在と比べて溜め息。仕事はそこそこで遊ぶ時間欲しさに転職を考えるようなタイプだったはずなんですけど、今回は急に起業したいと言い出し始めるんですよね。いわゆる“3年目の壁”にぶつかった若者の気持ちを代弁させるため、強引に班目のキャラクターを変えてしまった感が否めませんでした。
また、仲良くなった河原を逮捕しなければいけない、という班目の心苦しさをドラマチックに描く狙いもあったようですが、そこまで2人の絆が深まる様子が伝わってこなかったため、薄っぺらい友情物語を見せられたという印象でした。
お粗末なのは脚本だけでなく主役の中島の演技にもいえます。河原が逮捕されて行く際、これまで孤独に生きてきた彼のことを想い、“君にもきっといい仲間が見つかる”風なことを目に涙をためながら言うシーンがあるのですが、感情がまったくこもっていませんでした。それ以外のシーンに関してはチャラい演技の一辺倒。脇役陣たちに支えられてなんとかドラマのクオリティーが保たれているといった感じですが、最終話までに俳優としての成長を見せてくれるか。次週放送を待ちたいと思います。
(文=大羽鴨乃)
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