『忘却のサチコ』高畑充希が今度はジョン・レノンに! 毎回コスプレは定番化?
#ドラマ #テレビ東京 #高畑充希 #どらまっ子 #柿田太郎 #忘却のサチコ
■自分の感情に驚くサチコが新鮮
その後、街中でよかれと思い拾い上げた空き缶からコーヒーがこぼれて手にかかったり、その空き缶が上手くゴミ箱に入らず、思わず「チッ」と舌打ちした自分に驚く幸子が新鮮だ。
「まさか私、彼のせいで知らず知らずのうちにダメージを?」
よほどイライラすることが今まで少なかったのか、感情が芽生えかけたアンドロイドのような哀愁が漂う。
そして、幸子は忘却の能力(美味しいもの食べたら嫌なこと忘れるってだけだが)を俊吾さん以外のこと(小林へのイラつき)で試してみることに。
途中、高畑充希がうまそうにケンタッキーにかぶりつくCMを挟んで、幸子が口にしたのはワゴン車屋台販売の南インドカレー。テイクアウトしたカレーを公園のベンチで頬張る幸子。
具材のトマトの酸味やトッピングの温泉卵をカレーと混ぜて食べることで味に深みが出るとのことで、その深みは「世界で一番深い谷と言われるヒマラヤ山脈・ランタン谷レベルの深み」らしい(幸子談)。
「汗が止まらない、けど、この汗が気持ち良い」
若干発言がセクシャルなそれに感じるほど忘却中の今日の幸子はテンションが高い。逆にここまで幸子をイラつかせる小林がすごいのか。
■コスプレというか、ジョン・レノン漫談
なんとか平常心を取り戻した幸子は、執筆を渋る大物小説家・有村(大和田伸也)へ執筆依頼の直談判へ。ストレスメーカー小林も、もちろん一緒だ。
ここでも小林は、スランプだと弱気な有村に「作風が難解」「今の読者は気楽なものを選ぶ傾向にある」と歯に衣着せぬ言葉を浴びせ、幸子に注意される。
幸子「作風とは作家の命、それを変えることなど不可能なのです。先生といえども普通の人間。スーパーマンではないのですよ?」
小林「そうですよね、有村先生も普通の人間なんですよね」
幸子「そうです、有村先生も普通の人間です」
結果的に有村を貶めることに加担してしまう真っ直ぐすぎる幸子。このコンビを敵に回すのは怖い。
そして「昔から優れた芸術の陰にはミューズ(女神)がいた。小津安二郎にとっての原節子、ダリにとってのガラ、ジョン・レノンにとってのオノヨーコ。僕にもミューズがいたらな……」とため息を漏らす有村の言葉を聞き、幸子が動いた。
しかし喫茶店に戻ってきた幸子は、なぜかジョン・レノンの格好。
「私が先生のミューズになります!」とのことだが、小林の言う通り「そっちはミューズじゃない方」。しかも何か言うたびにギター漫談のオチのように(ジャッ)とコードを鳴らすおまけ付き。
なんとか機嫌を持ち直した有村だが、会話の流れから、またしても俊吾さんを思い出してしまった幸子は「辛(つら)い時ほど辛(から)いもの」との理屈で通りがかった麻辣刀削麺(赤坂・陳家私家)を賞味。
見た目は、いわゆる坦々麺。そこに多めのパクチーと、薄い刃で削って茹でられた太めの麺。
気温が下がっていくこの時期に無性に食べたくなるメニュー。
「麺と一緒に私のつらさもどんどん削られて行くみたい」とのコメントが悲しいが、「美味い、辛い、暑い、痺れる」と恍惚の表情で食い進むさまは、まるでクックドゥのCMのよう。これから高畑の食べる仕事は間違いなく増えるだろう。
なんだかんだで小林は幸子のすごさ(コスプレしてくるとか)を認めたようで一件落着。
これで、3話連続のコスプレ。どうやら毎週高畑がコスプレするのは決まりのようだ。原作ではここでコスプレする流れは一切ないので、ドラマオリジナルな展開なのだろう。
最終話までどんなコスプレがあるのか期待もあるが、ネタが持つのかというお節介な不安もある。今回は正直とってつけた感も感じてしまったので、恒例になるにつけ、今後上がるであろうハードルを裏切ってほしい。
そして次回は消えた俊吾さんが登場? 妄想の中では毎回登場している俊吾さんだが、いよいよ本体登場か?
(文=柿田太郎)
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