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日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 『サチコ』で高畑充希がミュージカル

『忘却のサチコ』高畑充希が本気ミュージカル! 今までにない“飯テロドラマ”を開拓中!?

■おにぎり専門店内での本格ミュージカル

 おにぎりを頬張ると同時に、アパートの外通路を昔の青春ドラマのように走り出す2人。海辺を走るカップルのようなスローモーションの演出の後、今度はいきなり、おにぎり専門店ぼんごの店内に移動してミュージカルが始まった。決して広くない、カウンターのみの店内を所狭しと高畑充希が歌い踊る。ピーターパンで5年も主演を張った歌声を惜しみなく披露。最近はドコモのCMでX JAPANの「紅」をアカペラで絶唱するシーンも話題だが、この正しい高畑光希の使い方に喜んだ視聴者も多かったようだ。

 池田とのデュエットは、完全に『美女と野獣』だし、それでいて2人が高らかに歌いまくる脇で本物の店員・右近由美子さんがお構いなしにおにぎりを握っている対比もよかった。

 この店は、古くは『愛の貧乏脱出大作戦』(テレビ東京系)、最近では『マツコの知らない世界』(TBS系)などよくテレビに登場する有名店だが、ミュージカルの撮影に使われたのは今回が初めてだろう。

 ドラマの演出は山岸聖太。星野源やKANA-BOON、最近ではももいろクローバーZのMVを製作する音楽を得意とする監督だけに、こういったシーンは十八番のよう。これからも高畑の歌声の「無駄遣い」に期待したい。

 

■ふせえりとのシーン

 今回も目覚めるなり俊吾さんの遺影にチーンし、手を合わせる幸子。消えた新郎を死んだものとして自分を納得させるいじらしい行為は、もはやお馴染み。主にこのシーンの時に母親役のふせえりと交わす何気ない会話がアドリブ満載で、第2話にしてかなり乗ってきた感が強い。いや、アドリブかどうか確認したわけではないのだが、それくらいくだけたやり取りで、台本で文字にしてあるとは思えないほどの、どうでもいい会話の応酬(褒め言葉)なのだ。

 遺影の俊吾さんにジーニアス先生の連載を取り付けたという報告の流れで、

幸子 お母さん、私、やったわ。
  よかった、おめでとう。
幸子 やったの。
  よくやった(ガッツポーズ)
幸子 お母さん、私、やったわ。
  (食い気味に)わかった、もう寝よう。もう遅いからね。
幸子 やった。私。やったの。
  うん、寝よう!
幸子 私、やったの。
  よくやった(寝かそうと座ってる幸子を後ろに引っ張る)寝よう。
幸子 私、やった
  寝ようって、寝ようって、寝ようって……
幸子 (引っ張られていきながら大声で)やった!!

 普通に考えて、失踪した新郎を遺影に見立て毎日手を合わせる行為は相当きついのだが、ふせの対応が実に柔らかいので、なぜかほのぼのとしたシーンに仕上がっている。ふせがどんな球でも受けてくれるので、高畑も安心して身を任せ楽しんでいる感じが伝わってくる。おそらく「カット」の声が掛かった瞬間、現場では大きな笑い声が起きているのだろう。吹越満演じる編集長もアドリブが多そうだし、是非DVD化の際などの特典映像でボツカットなど見てみたい。

 次回はモンスターな後輩が登場。カレーと担々麺で「忘却」するようです。
(文=柿田太郎)

最終更新:2018/10/26 16:00
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