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日刊サイゾー トップ > 社会  > 年賀はがきノルマ廃止でどう変わる?

そろそろ「自爆営業」の季節……年賀はがき「ノルマ廃止」で郵便局のブラックぶりは変わるのか

※イメージ画像

 年末が近づくたびに注目される郵便局の年賀はがき販売ノルマ。日本郵便ではこの冬からノルマの設定を廃止することを宣言。だが、現場では実態は変わらないのではないかという不信感も根強い。

 これまで日本郵便では年賀はがきのほか、夏のかもめーるでも「指標」と呼ばれる販売枚数目標を決めてきた。これは、実績をもとに全国の郵便局に設定されるもので、それを局員個人などに割り振って販売するように求めてきた。

 だが、電子メールやSNSの普及により年賀はがきの販売枚数は下落の一途。結果、局員が自腹でノルマ分を購入する「自爆営業」も当たり前。そうした年賀はがきが金券ショップに持ち込まれて安値で販売されるという悪循環が問題にされてきた。

 今回の「指標」の廃止で「自爆営業」もなくなるのかと思えば、そんなことはない。ある郵便局員は語る。

「これまで、販売枚数によって人事評価が上下するシステムが当たり前になっていました。年賀はがきのノルマを廃止したからといって、変わるものではありません。企業用のノルマは残るといいますし、ふるさと小包も同様です。世間の批判が怖いから、年賀はがきを外しただけで、実態としてはまったく変わっていません」

 本来の業務以外の活動といえる、年賀はがきなどの販売成績が、査定に響くというブラックな状況が当たり前になってきた郵便局。中でも、非正規雇用の職員に対して正規雇用されたいなら……と、過剰なノルマを押しつけてきた事例も多いという。

 業界自体が縮小しているにもかかわらず、押しつけられる過剰なノルマ。やっぱり、民営化がそもそもの間違いだったのか。
(文=是枝了以)

最終更新:2018/10/20 18:00
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