時間の流れは残酷なことばかりではない――佐々木蔵之介主演『黄昏流星群』第2話
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さて、夫が勝手にスイスに旅行に行ったことや、女性が選んだようなネクタイをもらってきたことなどで、浮気を疑っていた真璃子だったが、自宅に届いた完治の荷物の中に、篠田からのプレゼントを見つけ、さらにその関係を疑うようになる。
妻の疑いに気づいていない完治は、直接お礼を言いたいという栞と、二人で会うことになった。飲んでいる席上、完治は荻野倉庫に出向となったことを話し、栞は、実は結婚はしていないこと、両親の介護で人生の大半を過ごしてきたことなどを打ち明ける。完治の中には、「同情」という気持ちもあるだろうが、出世に挫折した自分と共感する部分があったのかもしれない。
その夜、須藤のパーティーの席上で、真璃子は完治に篠田との関係を問い詰め、険悪になる。結局、完治は出向のことを言い出せないままだ。
翌日から、出向先の荻野倉庫へ出勤した完治だが、社員たちは冷たく接し、居場所がない。彼にとって救いは、栞の存在だけになっていく。
その頃、真璃子は、完治がスマホを忘れていったことに気づき、若葉銀行の新宿支店に届けに行く。そこで知らされたのは、完治が荻野倉庫に出向になったという事実だった。そして、対応した女子行員の名前を見て驚く。そこには、あのプレゼントの主、篠田薫と書かれていたのだ。
この時の本仮屋ユイカの表情が実にいい。思いを寄せる完治の妻、言ってみれば最大の恋敵だ。そんな彼女が知らなかった事実を自分は知っている。もしかしたら、夫婦の関係の危うさを見抜いたのかもしれない、あるいは、なにか優越感のようなものを感じたのかもしれない。目線と表情でそれを演じた彼女は見事だ。
実は彼女についても、個人的な思い入れはある。2001年、『3年B組金八先生』(TBS系)では、真面目な学級委員長役を演じ、その後、朝ドラ『ファイト』(NHK総合)でヒロイン、情報バラエティー『王様のブランチ』(TBS系)では、MCも担当してきた。とにかく彼女は、明るくて爽やかな美女というイメージを貫いている。写真集のイベントなどで生で見たこともあるが、テレビで見るよりもずっと神々しく、しばし見とれてしまった記憶がある。
そんな彼女が演じる今回の役、上司であった完治にアプローチするという、言ってみれば小悪魔のようなポジションだ。彼女のまた新たな一面が見られるのではないかと期待している。
物語も第2回を迎え、それぞれの思惑が見えてきた。今のところだいぶ複雑な恋愛模様が見えてきそうだが、かつての『金曜日の妻たちへ』(TBS系)の時代から、不倫ものは定期的にブームとなってきた。それらを見ていた世代からすると、今度はどんな関係を見せてくれるのだろう、とワクワクもまたひとしおなのだ。
(文=プレヤード)
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