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日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 『忘却のサチコ』高畑充希の顔芸炸裂

高畑充希の顔芸が炸裂する『忘却のサチコ』「ごほうビーフ」とはどんな料理?

テレビ東京系『忘却のサチコ』番組公式サイトより

 新春に単発のスペシャルドラマとして放映された『忘却のサチコ』(テレビ東京系)がスタッフ・キャストそのままに連続ドラマとして帰ってきた。

 原作は「ビックコミックスピリッツ」(小学館)に連載中の同名グルメコメディ。そもそも原作のファンだという高畑充希の小さな体に似合わぬ渾身の食べっぷりはもちろんのこと、細かな表情を駆使したコメディエンヌぶりが堪能できる。

 

■「忘却」とは?

 主人公の佐々木幸子(高畑)は、やりすぎとも思える完璧な仕事ぶりから「鉄の女」と評されるほどの文芸雑誌編集者で、職場のみならずプライベートの友人らにまで敬語で接するその「堅物ぶり」は、前クールで好評を博したドラマ『義母と娘のブルース』(TBS系)の亜希子(綾瀬はるか)を彷彿とさせる。

 そんな幸子の結婚式当日、新郎がまさかの失踪。残された花嫁・幸子はそれでも翌日から普通に出社するなど、常人ではあり得ない強さを見せるが、左右バラバラの靴を履いて出社してしまうなど、その傷跡はやはり大きく、新郎(俊吾さん・早乙女太一)の存在を忘れるため、食道楽の世界へと足を踏み入れる。今までウィダーインゼリー的なもので昼食を済ますほど無頓着だった彼女が食に目覚め、美味しいものを食べている時だけ新郎の影を「忘却」できるというのが、この作品の基本のコンセプトだ。

 

■『孤独のグルメ』に比べて……

 同じ局の同じ枠での放送ということもあり、どうしても『孤独のグルメ』シリーズと比べられがちだが、『孤独~』がゆるやかな日常を淡々と描くのに対し、『忘却~』は失踪した新郎を食で忘れるという奇抜な設定や、消えた新郎の謎、幸子の突き抜けたキャラクター、癖の強い職場仲間や作家陣など、グルメ以外の要素もぎゅうぎゅうに詰め込まれている。

 さらに新春のスペシャルドラマでは、幸子が干し柿を食べながら新郎を想い涙したのだが、その高畑の「泣き」がグルメドラマのクオリティではなく、それでいて場所が早朝の富士そばだったので、もはやなんのドラマだかわからないほどに混沌としていた。

 その回の前半に登場した長崎名物トルコライス(ナポリタン・カレー・ピラフ・とんかつがワンプレートに乗った大人版お子様ランチ)は、まさにその回を象徴するようなメニューだったのではないか。

 

■長谷川朝晴の不気味さ

 そして連ドラ化の第1話となる今回は、新春のスペシャルドラマで描かれた基本設定をざっとおさらいしつつ、新たに登場した天然の小説家・姫村光(長谷川朝晴)に幸子が翻弄された。

 姫村は普段は落ち着いた雰囲気の大人な男性なのだが、サイン会で訪れた書店では担当店員に挨拶もせぬまま立ち読みに没頭したり、しまいには床に座り込んで図鑑を読みふけるなど、相当にマイペースな性格。次の書店への移動中も、目を離すとすぐ失踪してしまい、この日も「午前に2回、午後に3回、お逃げに」なったほどで、同行の編集者というよりもはや見張り役の幸子も気が休まらない。

 一見しっかりした大人なのに、一皮むくと非常識が溢れ出る作家・姫村を長谷川が不気味に怪演。時折、目の奥に「マジ」なヤバさが光っていた。

 そしてサイン会本番、書店側のミスで整理券が80枚も残ってしまうという事件が発生。幸子はバレバレの変装でファンを装い列に並ぶ……つまりサクラだ。しかも2周目は違和感丸出しのパーティグッズの鼻眼鏡を着用、口調も、まったくもって佐々木幸子丸出しなのだが、姫村の天然もさすがで、前回も今回も幸子であることにまったく気がつかない。

 さらに会場に客(ファン)を集めたい幸子は、街頭で派手なコスプレ(往年のきゃりーぱみゅぱみゅみたいな出で立ち)でサイン会のチラシを配るが効果はなし。

 だが、濃いメイクが汗で崩れ、「化け物」がサイン会の宣伝をしてるとネットで話題となり、結果的に会場には黒山の人だかりが……! というオチ。

 予告によると次週もコスプレシーンがあるようで、「ドラマ序盤で女優にコスプレさせて話題性を高める作戦」な気がするが、高畑が乗り気に見えるので、まったく痛々しくないのがいい。

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