「漫画村」運営者特定で尻に火がついているのは誰だ!? カドカワ・川上量生氏の狙いは……
#マンガ #KADOKAWA #海賊版サイト
「漫画村」などの海賊版サイトをめぐる問題が、新たな局面に入っている。運営者の特定が確実な中で、争点となってるのはブロッキングをめぐる議論である。
「漫画村」騒動をきっかけに始まった政府の検討会では、海賊版サイトのブロッキングが検討されるに至った。ブロッキングが言論/表現の自由を侵害する危険な行為であることは、これまでの報道などでも明らか。そこに、どうしたことかサイトブロッキングを強行に主張してきたのが、カドカワ代表取締役・ドワンゴ取締役CTOの川上量生氏である。
この間、「漫画村」運営者が特定に至ったことで、これまで運営者特定は困難だとしてブロッキングを主張していた川上氏は立つ瀬なし。それでもなお、ブロッキングの必要性を主張することはやめていない。
曲がりなりにも、もともとは角川書店であるKADOKAWAをグループ内に持つ企業の代表取締役が、国家権力に言論/表現の自由を売り渡すかのようにブロッキングを主張する。
その背景には何があるのか?
「もはや、KADOKAWAは角川書店ではなく出版業界にも軸足を置いていない」
そう話すのは、ある大手出版社の幹部。
グループ再編以降、それを主導した角川歴彦会長はさまざまな場で、もはや出版には重きを置いていないことに言及してることは、出版業界には広く知られている。その動きは、実務面でも加速している。
「日本雑誌協会などの業界団体の会合に、KADOKAWAの社員がやってくることも少ないですし。もう出版業ではないという意識が、とてつもなく強いのだと思います。それは、会社の方針として構わない。ただ、川上氏のブロッキング主張はあまりにも幼稚。言論/表現の自由がいかに重要なものか、教える人材までいなくなっているわけではないでしょうに」(同)
さまざまな声から見えてくる川上氏の強硬なブロッキング主張の背景にあるもの。それは「自分がドワンゴの経験を通してもっともネットの裏表を知っている」という驕り。そして権力への危機感のなさ。
いつまでもブロッキングを主張していれば、川上氏こそ業界からブロックされてしまいそうだ。
(文=特別取材班)
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