港区「100億円」児相建設計画に周辺住民が大反発! 背後には地価低下を懸念する地主の存在
東京・港区の南青山で進められている児童相談所の建設計画に対し、区民らから反対の声が上がっている。
10月15日に『プライムニュース イブニング』(フジテレビ系)が報じたところによると、港区は昨年11月に国から72億4,000万円で購入した南青山5丁目の3,200平方メートルの土地に、総工費約30億円の児童相談所を含む複合施設を建設する計画を立てている。
これに不満の声を上げたのは周辺住民だ。
同番組では、港区で行われた住民説明会の音声データを公開。そこでは、区の職員に対し「なんで青山の一等地に、そんな施設を造らなきゃならないんですか?」と反対派住民が声を荒らげる様子が収められていた。
100億円という巨額の税金が投入される以上、納税者である区民から疑問や不満の声が上がるのは当然だ。しかし、反対派住民らが問題としているのは、税金の使途の適正さや建設費用の妥当性よりもむしろ、地価低下の懸念だという。
住民説明会にも出席し、建設計画には「中立」の立場だという南青山在住の男性はこう話す。
「反対派住民が拒否反応を示しているのは、児相が母子生活支援施設や、虐待を受けた子どもや触法少年の一時保護所を併設することです。住民説明会でも、騒音や治安悪化に対する懸念の声が上がっていましたが、彼らが最も心配しているのは、イメージの低下による地価の下落でしょう。反対運動を主導している住民団体は、地元の不動産会社のオフィスに拠点を置いているのですが、背後には同社と付き合いのある地主たちがいる。住民説明会で反対の声を上げる人の中には、私も知っている南青山の大地主の顔もありました」
数年前には、日本各地で保育園建設に反対する声が近隣住民から上がったが、やはり地価下落の懸念が動機のひとつだったといわれている。
前出男性によると、児相の建設計画が公表される以前に膨らんだ期待感も、地主らの不満を増幅させているという。
「問題の土地にはかつて農林水産省共済組合の宿泊施設があったのですが、3年ほど前から更地になっています。昨年11月に港区が同地を取得するまでは、大手デベロッパーが商業施設建設用地として取得に動いているというウワサが何度も出ていました。エリアの目玉となる商業施設ができれば地価は上がるので地主たちは期待していたはずですが、それが裏切られたことで不満もひとしおなのでしょう」(同)
南青山が児相の建設地として適当かどうかは検証されるべきだが、一等地に土地を持つ地主たちにもノブレス・オブリージュ(財産、権力、社会的地位の保持には責任が伴うこと)を見せてもらいたいものだ。
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