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日刊サイゾー トップ > カルチャー > 本・マンガ  > 『涼宮ハルヒ』はオワコンじゃない?

5年ぶりにようやく新作短編掲載! それでも『涼宮ハルヒ』シリーズはオワコンじゃないのか

『涼宮ハルヒの憂鬱』(KADOKAWA)

 かつては世界を席巻した『涼宮ハルヒ』シリーズの新作小説が10月末に登場することが発表され、話題を呼んでいる。

 谷川流氏による新作の発表は、実に5年ぶりのこと。今回は、2011年に休刊となったライトノベル誌「ザ・スニーカー」(KADOKAWA、以下同)が、角川スニーカー文庫創刊30周年を記念して1号限りの復活を果たす「ザ・スニーカーLEGEND」へ掲載。表紙にもハルヒが登場することで、話題を呼んでいるのだ。

 かつては知らぬ者はいないほどのブームをつくった『涼宮ハルヒ』シリーズであるが、すでに懐かしコンテンツになろうとしている。原作小説の刊行が始まったのは03年。06年から放送されたテレビアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』は大きなブームとなり、エンディングで流れるハルヒダンスを踊る人々があちこちに現れた。10年には劇場版アニメとして『涼宮ハルヒの消失』が公開。15年にはスピンオフ作品である『長門有希ちゃんの消失』がテレビアニメ化された。

 こうして大成功したシリーズであるが、原作小説の刊行は11年が最後。中短編の掲載も、すでに5年も途絶えていた。もはや、最初のテレビアニメから楽しんでいた世代も、おっさんおばさんの年齢に達しようとしているハズ。

 パッと見れば、既に終わったコンテンツが懐古厨なリアルタイマーの間で話題になっている現象。しかし実は、まったくそんなことはない。

「今の30代以上のライトノベル読者は、ずっと新作を待ち続けている手堅い購買層です。11年に4年ぶりの刊行となった『涼宮ハルヒの驚愕』は前後編ともに初版が50万部を超えました。読者は懐古ではなく新作を待ち続けているんです。これは『ザ・スニーカーLEGEND』に同時掲載される『ロードス島戦記』などにもいえるでしょう」(ラノベ編集者)

 読者は、過去に愛好した作品を懐かしがって買うのではなく、常にリアルタイマーというわけである。

「それこそ『アルスラーン戦記』なんて、第1巻が発売されたのは、まだ昭和だった1986年。完結は2017年。この間、ずっとファンは待ち続けていたわけですから。『涼宮ハルヒ』シリーズがどう完結するのかはわかりませんが、あと20年くらい続いても読者はついてくるんじゃないでしょうか」(同)

 テレビアニメも「第3期」が期待される『涼宮ハルヒ』シリーズ。次の単行本とアニメは、東京オリンピックが終わったくらいか?
(文=大居候)

最終更新:2019/03/04 13:32
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