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“フェアプレー宣言時”に、G大阪サポーターがご法度のブーイング! 原因は過去の遺恨?

ガンバ大阪公式サイトより

 J1第28節のガンバ大阪×サンフレッチェ広島で残念な行為があった。

 Jリーグでは、毎年9月に設定されているFIFAフェアプレーデーおよびJFAリスペクトフェアプレーデイズの活動として、選手入場後に両チームのキャプテンが差別・暴力根絶宣言を行っている。

 試合中、選手もサポーターもエキサイトすることはあっても、人種差別や暴力的行為には発展させない。さらにいえば、試合前と試合後に敵はなく、同じサッカーファミリーだという周知徹底を図るというものだ。

 それを物語るように、9月30日の浦和レッズ×柏レイソル戦では、選手紹介時はブーイングを受けた柏のキャプテンであるクリスティアーノがリスペクト宣言を行うと、浦和ゴール裏からも大きな拍手が送られた。それは浦和のキャプテンである柏木陽介の宣言時も同様だった。まさにスタジアムが一体となり、リスペクト宣言を受け入れていた。

 しかし、前日のG大阪×広島戦では、そうはならなかった。広島のキャプテンである青山敏弘がリスペクト宣言を始めると、一部のG大阪サポーターからブーイングが起こる。それにやり返すように、G大阪のキャプテンである三浦弦太の宣言時にも一部の広島サポーターからブーイングが起きてしまう。慌てて広島のGK林卓人がゴール裏に対して、“ブーイングをやめてくれ”といったジェスチャーを送った。

 なぜブーイングが起きたのか? サッカーライターに話を聞いた。

「青山は以前、G大阪戦でのコイントス時に、ラフプレーで有名な岩下敬輔(現:アビスパ福岡)について、審判団に注意するよう促したことで、サポーターから反感を買いました。実際、岩下のプレーは荒く、青山の言う通りですし、審判団もわかっているんですけどね(笑)。ただ、その一方、青山もそれまでの試合でいくつかラフプレーをしていました。そのため、G大阪サポーターからすると、“お前が言うな”状態で、遺恨があった。今回、それが爆発したのでしょう」

 リスペクト宣言時にブーイングを行うとは言語道断の行為だが、J2第35節のアビスパ福岡×大宮アルディージャ戦でも、一部の福岡サポーターからブーイングがあったようだ。

「ブーイングしているのは一部のサポーターだけです。以前は多くのサポーターが海外の真似事のような行為を繰り返していましたが、最近では、たとえば試合前に審判団にブーイングを送る観客も減ってきています。こういった行為が愚行としてメディアに取り上げられることで、サポーターの良識も高まっていくのでは?」(同)

 Jリーグの観戦に訪れる外国人たちは、Jリーグを「世界一安全なスタジアム」と評する。それに加え、「世界一リスペクトし合うスタジアム」も目指してほしいものだ。

(文=TV Journal編集部)

最終更新:2018/10/03 18:00
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