HKT48宮脇咲良は韓国へ2年半 AKB48グループがアジア進出を急ぐ理由
25日、HKT48の宮脇咲良(20)と矢吹奈子(17)、AKB48の本田仁美(16)がAKBグループでの活動を休止することを発表した。今後2年半は、日韓合同のアイドルグループ「IZ*ONE(アイズワン)」に専念するという。
宮脇らの新天地となる「IZ*ONE」は、韓国で放送されているアイドルオーディション番組『PRODUCE48』の合格者から結成されたアイドルグループだ。今年6月からスタートしたこの番組のオーディションには、AKB48グループのメンバーが多数参加しており、た宮脇咲良、矢吹奈子、本田仁美の3人が合格した。宮脇らが加わる「IZ*ONE」は、残り9名のメンバーは全員が韓国人。多国籍なアイドルグループが誕生した。
同番組の前身は、『PRODUCE101』という韓国の人気サバイバルオーディション番組で、韓国国内で人気の「I.O.I」や、ボーイズグループ「Wanna One」を輩出している。2018年6月から放送のテレビ番組『PRODUCE48』は、総合プロデューサーの秋元康(60)が韓国側から依頼を受けてスタートした経緯がある。今夏は、宮脇をはじめに多くのAKB48グループのメンバーが韓国にわたっていた。
『PRODUCE48』では、「練習生」と呼ばれる参加者のパフォーマンスに対し、「国民プロデューサー」と称した視聴者が票を入れる。参加メンバーは順位をつけられて、下位メンバーから脱落していく。宮脇は上位圏内キープし続け、最終的に2位にランクインして、「IZ*ONE」メンバーの座を射止めた。
25日付の「日刊スポーツ」の記事によれば、宮脇は「この2年半は世界の方に見ていただくチャンス。48グループの名に恥じないようなアイドルになって帰ってきたい」と意気込みを語っている。また矢吹は、「できれば“推し変”せずに」と冗談を交えながら、「応援していただけるとうれしい」と、日本に残していくことになるファンにメッセージを送った。
日本のファンにとっては、2年半もの活動休止は手痛いことだろうが、ネット上には、宮脇らの合格を祝福し、応援するコメントのほか、「韓国まで会いに行くね」「パスポート更新しました」などと、気丈なファンのコメントも見られている。
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ここ数年で、AKB48グループのグローバル化が進んでいる。2016年からは、台湾出身の馬嘉伶(マ・チャリン/21)がAKB48に在籍している。また今年3月からは、AKB48の入山杏奈(22)が、テレビドラマに日本人キャストとして出演するため、メキシコへと留学している。
公式ライバルの乃木坂46も、その波に続くようだ。乃木坂46は2017年にシンガポールでアジア初ライブを成功させたことを皮切りに、アジアに進出。今年9月23日には中国・西安の大明宮国家遺跡公園にて開催された「中日青年友好公益ライブイベント」に出演し、6,000人もの中国人ファンが押し寄せていた。12月にも上海でのコンサートを決定しており、今後もグローバルに活動を展開していくようだ。
AKB48グループがアジアでの活動に進出するのは、日本国内で飽和状態となっている需要を拡大するというビジネス的な意味もあるだろう。他方で、新天地で活躍するメンバーだけでなく、日本に残るメンバーにとっても、国外に向けて露出することには意義があるようだ。『PRODUCE48』に参加しつつ、惜しくも「IZ*ONE」には不合格だったメンバーは、同番組での露出をきっかけに新たな韓国人ファンを獲得したようだ。彼女たちのブログや「SHOWROOM」(アイドルとファン、双方向のコミュニケーションが取れる動画生配信サービス)には、外国語の応援コメントが多数寄せられている。
グローバルな時代は、すでにやってきている。少なくとも、好きなアイドルを応援することに、国籍は問われないだろう。
(今いくわ)
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