絶妙なカオス感が楽しい……世界はどこもだいたい変で面白い「ツーリズムEXPOジャパン2018」
#海外 #観光
ロシアのブースを覗けば、旅行社が謎のゆるキャラ(?)と共にバイカル湖のツアーの紹介をしている。「どれくらい寒いですかね?」と聞いたら、フレンドリーなマシンガントークで「そんなに寒くない!」と、全力で冬に来るのがオススメだという。なんでも「冬のほうが、料理が美味い」ということだそう。
海外からの出展者がとにかく面白いのは、日本人の感覚からすると妙にも見える押しの強さ。ビジネスデーということもあってか、ホテル関係の出展も多かったのだが、あちこちで「ウチのホテルよいですよ」と全力で勧められる。あと、海外旅行中に写真を撮っていると通りがかりの人が「俺を撮れ」と、自ら被写体に立候補してくることが多いのだが……世界の大抵の国がそうなのだと実感。
さて、そんな海外エリアに対して日本はといえば、こちらも全力でグイグイくる出展者も多数。まず見つけたのは、うどんを推し始めた埼玉県熊谷市。聞けば「熱いぞ熊谷」は定着してしまったので、次の手として、うどんを売り始めたらしい。
大阪は2025年の万博誘致を見越してか、太陽の塔の展示を。長崎は潜伏キリシタンを看板にしたりと、それぞれの地域の特色を生かした展示を行っている。
そんな地域色の中でも「まあ、そうだよね」というのが、やはり岡山。ここぞとばかりに、桃。そしてマスキングテープをウリにしているではないか。この固定されたイメージから離れないところを、最近は開き直っている感じがなんだか清々しい。
一回りするだけで世界が見られるイベントとなった「ツーリズムEXPO」。だが、東京五輪の影響を受け、来年からは地方開催となるのだという。いや、これからは観光産業が重要になる中で、最重要な催しが地方開催=規模縮小とは? 楽しさと共に、来年以降の不安も感じたのであった。
(文=昼間たかし)
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