「休刊して済む話ではない!」元「週刊現代」名物編集長が「新潮45」問題をブッタ斬り!!
#週刊誌 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
さて、総裁選が終わった。議員票でも地方票でも、事前の予想を大きく裏切って石破茂が大善戦した。
50票程度だといわれていた議員票でも、石破は73票。地方票では安倍221票、石破は181票とほぼ互角だった。あれだけ地方をこまめに回り、締め付けをしてきた安倍陣営だったが、想像以上に安倍への嫌悪感が地方の一般党員たちに強かったということが証明されたことになる。
小泉進次郎が投票直前に「石破支持」を表明したのも、石破が地方票で相当安倍を追い詰めているという情報が流れたからではないか、といわれているようだ。
これで、来年の参議院選は安倍では戦えない、消費税アップも難しくなってきたと思う。ましてや憲法改正の発議などできはしないだろう。
安倍の三期目は、始まったとたんレイムダックになってしまった。
後味の悪い総裁選だった。石破派の斎藤健農水相が、安倍応援団の一人に、「石破を応援するなら辞表を書いてやれ」と恫喝されたと明かし、騒ぎになった。
週刊文春は、恫喝したのは安倍親衛隊の誰なのかを、今号で追いかけている。
名前が挙がっているのは、林幹雄幹事長代理、茂木敏充経済再生相、下村博文元文科相、荻生田光一幹事長代行、西村康稔官房副長官などだという。
当然ながら、一人も認めた人間はいないが、石破の善戦で、斎藤の口から名前が明かされるかもしれない。
文春は、菅官房長官が「進次郎は総裁選ではウチに来るよ」と自信を見せていたというが、真逆になり、菅の首がつながるかも微妙になってきた。
聖教新聞に連載されていた小説『人間革命』が完結した。実に50年続いたが、これで池田大作時代が完全に終わったということだろう。
この8年間、姿を見たものはごくごく少数で、池田氏の容態がどうなっているのかも伝わっては来ない。
新潮で古参の学会員はこう語っている。
「そもそも池田先生が前作の『人間革命』の執筆を始められたのは沖縄の地でした。戦争の犠牲になった島には、核も基地もいらない、県民に負担を強いるなと主張したのが池田先生です。そのような教えを信じてきた会員の中には、自公政権が進める安保法制や辺野古の問題などで、公明党は変わってしまったと不信感があるのです」
平和を希求してきたはずの公明党が、自民党と一緒に、沖縄にさらなる負担を押し付ける。
おかしくないか。もはや、創価学会と公明党は別々の考えを持つと、別れてはどうか。そうしなければ、ただでさえ学会離れが甚だしいはずの組織がもたないことになる。
三田佳子のバカ次男が、またまた覚せい剤取締法違反で捕まった。これで4回目。さすがの親バカの三田も、「もう、力及ばず」とサジを投げたが、元はといえば、両親がカネでしか愛情表現をしなかったことが、こうした人間を生み出してしまったのだ。
文春で息子の友人が、カネがなくなると親に電話して振り込んでもらうが、振り込まれないと怒鳴りつけ、三田や父親を呼びつけていたそうだ。
何十万も封筒に入れて、三田が「これで最後」と懇願すると、感謝の言葉もなく暴力を振るうことがあったという。
特に父親には当たりが強く、馬乗りになることもあったそうである。どんな気持ちで、父親は息子に殴られていたのだろうか。親というものは哀しいものである。
ところで、これはもはや「新潮45事件」といっていいのではないか。
杉田水脈衆院議員が新潮45(若杉良作編集兼発行者)8月号に寄せた「『LGBT』支援の度が過ぎる」の中で、「LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子どもを作らない、つまり『生産性』がないのです」と書いて、差別だ、危険な優生思想だという批判が巻き起こった。
今月の新潮45(10月号)で編集部は、この批判は「見当はずれ」、「主要メディアは戦時下さながらに杉田攻撃一色に染まり、そこには冷静さのカケラもなかった」として、「特別企画 そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」という反論特集を組んだ。
平地に乱をおこし、騒ぎが大きくなってきたら、待ってましたと二の矢を放つ。炎上商法のイロハだが、杉田議員のあまりの暴論・差別発言に、真っ当な識者は執筆してくれなかったのだろう。
巻頭が「新しい歴史教科書をつくる会副会長」の藤岡信勝氏、お次が文藝評論家・小川榮太郎氏である(ほかにもいるが、取り上げるに足りない)。どちらも産経新聞が発行している右派雑誌「正論」の常連執筆者で、杉田議員と同じ考えを持つ人物である。
一読して驚いた。お粗末さでは杉田“論文”をも超える箇所が散見されるのである。それは小川氏の「LGBTという概念については私は詳細を知らないし、バカらしくて詳細など知るつもりもない」という一節を上げれば十分であろう。
「公衆便所の落書き」(高橋源一郎氏のTwitterより)のようなものを掲載した新潮45に対して、前にもまして批判が起こり、私のところにもいくつかのメディアから取材の電話がかかってきた。
だが、新潮社の内部からも批判の狼煙が上がったのである。「新潮社出版文芸」の公式アカウントで、Twitter上に「連続RT抗議」として、「どうして低劣な差別に加担するのか」「ヘイト論文掲載について開き直り正当化」というつぶやきが次々に拡散し、いったん、どういう事情でか削除されたが、再開され、そこには新潮社の創業者・佐藤義亮の「良心に背く出版は、殺されてもせぬこと」という言葉も投稿された。
「一雑誌とは言え、どうしてあんな低劣な差別に加担するのか、わからない」(平野啓一郎氏)
「読者としても、執筆者の一人としても残念です。編集長の若杉さんには、直接その旨伝えましたが」(適菜収氏)
2009年に週刊新潮が「実名告白手記 私は朝日新聞阪神支局を襲撃した!」という大誤報をしたことがあった。誤報と判明した後、よくわからない文章を掲載し、編集長は更迭されたが、世論の週刊誌への不信感は急激に高まっていった。
このままでは週刊誌は消えていく。危機感を抱いた私は、上智大学で「週刊誌が死んでもいいのか」というシンポジウムを開いた。何百人も会場に入れない盛況だったが、今回の新潮45問題は、それに匹敵する雑誌全体の危機である。
編集長を更迭したり、雑誌を休刊して済む話ではない。
さて、文春がスクープしたジャニー喜多川社長の後継者、タッキーこと滝沢秀明(36)の引退発表後に、予想した通り、メリー喜多川と娘・ジュリーとの最終戦争が勃発したそうである。
一番の違いは、Jr.に対する関心の度合いだと文春はいう。ジュリーは嵐やTOKIO、V6に熱心で、Jr.には関心がない。一方のジャニーは、自分が育てたJr.はどんどん世に出したい。
現役のJr.が「滝沢さんとジュリーさんの関係は最悪です」と語っている。そうなると、ジャニーズ事務所の社長はどうなるのか? ジャニー喜多川社長は86歳で健康問題もある。不祥事が多発し、辞めていくタレントが後を絶たない。一時のようなテレビ局への影響力も薄れつつある。
滝沢がジャニー社長の後継者を目指すことで、帝国の崩壊を早めることになるのかもしれない。
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