スウェーデンでホテルに泊まれなかった中国人旅行客、ロビーで大騒ぎして外交問題にまで発展
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3人はその後、中国メディアに対し、ストックホルムの警察から暴行を受け、墓地の前に放り出されたと主張。その報道を見た現地の中国大使館が、スウェーデン政府に対して事件の調査と謝罪を要求し、今回のストックホルム警察の対応は「中国人民の生命を危険にさらし、基本的人権を侵害している」と強く非難した。
ところが、ネット上にアップされた映像を見る限り、警察官は動こうとしない彼らを仕方なく数人で持ち上げてホテルから出しただけにしか見えなかった。
にもかかわらず、息子と思われる男性は「これは殺人だ、これは殺人だ」と大げさに叫び、路上に座り込んだ母親もこれまた大げさな身ぶりで「助けて!」と泣き叫ぶばかりだった。
これを見た中国のネット民たちは、ストックホルム警察の対応に怒りを表す者もいるものの、多くは冷静に事態を見ており、「中国のIKEAを見てみろよ。店のソファやベッドで平気で寝ちゃう人もいるくらいなんだから、ホテルのソファも、勝手に寝ていいものだと勘違いしてるんじゃないのか」などと、この3人の行動を非難するコメントを出す者もいた。
また、3人が警察に連れていかれたと主張していた墓地というのも、実はすぐ近くの、教会が運営する24時間オープンのシェルター(一時宿泊施設)や地下鉄駅がある場所だったことも判明している。
ストックホルム警察もこの件について声明を出し、「調査の結果、警察官の対応になんら違法な点はなかった」としている。
事件の真相はまだはっきりとしていないが、その後、3人がスウェーデン旅行を楽しそうに満喫しているものとされる写真がネットに出回っており、いったいあの騒ぎはなんだったのだろうかと、中国大使館も振り上げた拳の持って行き場に困っているかもしれない。
(文=佐久間賢三)
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