『グッド・ドクター』最終話 冒頭5分足らずでラストが読める安直な展開……消化不良はシリーズ化への布石?
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山崎賢人が主演を務めるドラマ『グッド・ドクター』(フジテレビ系)も遂に最終回。13日に放送され、前回より2.2ポイントアップとなる平均視聴率12.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。
(前回までのレビューはこちらから)
その前回、新堂湊(山崎)が担当する患者・森下伊代(松風理咲)が、姉の汐里(松井愛莉)から提供されるカタチで、小腸移植することが決定しました。
しかしオペの直前、伊代が肝硬変も患っていることが発覚したため、小児外科主任の高山誠司(藤木直人)は、小腸と肝臓の同時移植を提案。ところが、このオペは高山も経験がなく、難易度が高いため、東郷記念病院への融資を買って出ている先方から却下されてしまいます。
そんな折、川で溺れた少女・吉本美咲(古川凛)が、心肺停止状態で緊急搬送されてきます。小児外科医・瀬戸夏美(上野樹里)の必死の治療も及ばず、美咲は脳死状態に。そして、その命ももって1週間あまり。夏美は、“美咲が今後も生き続ける”ためのひとつの提案として、臓器提供することを両親に勧めるのですが、現実を受け止めきれない2人はこれを拒否。さらに、担当医を変えるよう要求してきます。
夏美からバトンを受け継いだ湊は、落ち込んだ様子の両親を見かね、美咲の7歳の誕生日会を開くことを提案。そこへ小児外科のスタッフたちが訪れ、ふと心の落ち着きを取り戻した美咲の両親は、娘の命を役立てるよう臓器提供することを承諾するのでした。
その一方、病院理事長の東郷美智(中村ゆり)が、たとえ融資が打ち切りになってでも伊代の肝小腸同時移植の決行を決断したため、美咲の肝臓を伊代へ提供することが決定します。
そして迎えたオペは無事に成功し、伊代は健康な肉体を手に入れて退院。その後、病院の屋上で湊と夏美が仲良くランチし、これからも変わらず子供たちの命を救っていくのだろう、と予感させるシーンで終了となりました。
さて感想。前回の最後、伊代が肝硬変を患っていることが発覚し、一体どうなってしまうのだろう、というところで終わったのですが、その答えは今回の冒頭5分足らず、美咲が緊急搬送され、脳死判定された時点で、「ああ、美咲の肝臓を移植するのだな」と読める展開となってしまいました。
このなんともご都合主義な展開に少しでも重要な意味付けをしようとしたのか、苦悩する美咲の両親にスポットライトを長々と当て、お得意のお涙頂戴演出がてんこ盛り。臓器提供を決めた際には、美咲が生まれてきてくれたことへの感謝の想いや、自身の不注意で溺れさせてしまったことへの謝罪の言葉を母親が手紙に書き、湊たちがいる前で涙ながらに読み上げるシーンがあったのですが、いかにも“ここで泣いてね”といわんばかりの演出でシラケてしまいました。
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