ついに『RIZIN』揃い踏みへたどり着いた「朝倉兄弟」未来&海“覚悟”の先にあるもの
#格闘技 #インタビュー #THE OUTSIDER
――お兄さんは昔、地元の愛知でケンカに明け暮れていたそうですが(記事参照)、かつてケンカした人々も、今では応援してくれているのでしょうか?
未来 半々ぐらいじゃないしょうか。基本的にケンカが終わったらノーサイドと思っていて、仲良くなるパターンが多かったですし、相手が嫌がっているのにやったりしたことや、集団でいじめるようなことは一度もしたことがないんで、そんなに悪い関係にはならなかったですね。
――プロ格闘家として、現在のファイトマネーに満足していますか?
海 プロになった当初と比べたら、大きな額をもらっていますけど、もっと上を見ています。
未来 ありがたいことに俺たち兄弟を応援してくれる熱いスポンサーの方たちもいるから、生活に困ってはいませんけど、俺は試合に命をかけているんでね。ファイトマネーはもっともらってもいいんじゃないか、と思っています。今年活躍してから、RIZINにそう要求するつもりです。
――上京してから約1年。誘惑に負けそうになることは?
海 僕は誘惑に強いほうなので、まったく。自分に厳しくないと格闘技は強くなれないですから。
未来 俺はもともと悪い世界にいて、人より何倍も多い誘惑の中で戦いながら、ここまで辿り着きましたから、そんなのは全然問題にしていないです。誘惑に弱かったら、こうしてプロの格闘家になることもなかったと思います。
――今日お越しいただいた歌舞伎町は、まさに誘惑の街ですが(笑)。
未来 生まれて初めて歌舞伎町に来たんですけど、ギラギラしていますね。昔を思い出しました。(歌舞伎町の雰囲気は)嫌いじゃないけど、好きでもないですね、今は。
――さて、ここからしばらくは、お兄さんに質問です。4月のCORO戦と8月日沖戦、それぞれの収穫や反省点は?
未来 CORO戦は勝ったから言うんですけど、計量後のリカバリーに失敗しまして。夕方6時から試合だったんですが、昼にケーキを10個も食べてしまって、胃が痛かった。そこで反省してリカバリーの方法を身につけたので、日沖戦では調子が良かったです。計量後に甘いものは食べないほうがいい、ちょっとお腹が減っているぐらいでいい、ということがわかったのが収穫です。技術面の収穫としては、2戦を通じて圧力の強さが増しました。
――日沖選手をミドルキックで倒したあと、パンチで追撃してTKO勝ちしましたが、そのことについて先日、意思表示のツイートをしましたね。
未来 「相手が倒れたら追撃しないほうが格好いい」という考えもあるんでしょうけど、それは覚悟のない、リスクを背負っていない人の理想に過ぎないということを言いたかった。その甘さが命取りになるかもしれないじゃないですか。最後レフェリーが止めるまでは絶対に目を離しちゃダメだし、攻撃の手を緩めちゃいけないというのが俺の考えです。
――次に戦う、カルシャガ・ダウトベック選手(24歳・カザフスタン)の印象は?
未来 相当危険な相手だと思いますね。あんなに打撃が強い選手は日本人ではあまりいない。シラットの世界大会で1日3試合やって、すべてKO勝利で優勝しているし、これまでのプロ通算成績は6勝1敗で、KO率は100%。UFCファイターを何人も輩出しているタイガームエタイの所属なんで、無名だけど強い選手であることに間違いはないでしょう。寝技や組み技の動画はなかったから、そこは試合で初めて確かめる感じになりますね。
――寝技や組み技の技術が未知数なのは、未来選手も同様ですよね。
未来 はい。練習仲間以外は、俺のスキルを知りません。まあそこも自信を持っているんで、今回はちょっとMMAファイターとしての強さを見せたいと思います。
――「川尻達也選手や高谷裕之選手とも試合をしたい」と、日沖戦のあとのマイクでおっしゃっていましたが。
未来 ファンが見たがっているんじゃないか、という予想で指名しただけです。リスペクトはありますけど、特別な思い入れがあるわけじゃない。ホント、相手は誰でもいいんですよ。でもどうせやるなら有名な選手のほうがいいし、そのほうがお茶の間のファンも喜ぶんじゃないかと思って。
――先の展望はどこまで見据えていますか?
未来 今を必死に生きているんで、そのときそのとき、やりたいことをやるだけですね。今だったら9月に勝って、年末もRIZINのリングに立ちたいなと思っているぐらい。数年後の目標とかは特にないです。
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