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本多圭の「芸能界・古今・裏・レポート」

安室奈美恵“ラストライブ”に政界関係者が熱視線! 沖縄県知事選の行方は「歌姫の一言」で決まる!?

安室奈美恵

 9月16日をもって芸能界を引退する“平成の歌姫”安室奈美恵。引退前日の15日には、自身の故郷である沖縄でラストライブを行う予定だが、今、そこでの彼女の発言に、政界関係者が注目している。

 現在、沖縄では、今月30日投開票の沖縄県知事選に向け、自民、公明、維新などが推す佐喜眞淳前宜野湾市長と、8月8日にすい臓がんで急死した翁長雄志・沖縄県知事の“遺言”で後継指名された自由党幹事長の玉城デニー前衆院議員が、事実上の一騎打ちの構図。大激戦が予想されているが、もともと翁長氏の再選を目指してきた与党会派が、その急死に一時的な混迷を見せたものの、翁長知事が亡くなる数日前に「後継者」として玉城氏を指名していたことを受け、知事の支持母体「オール沖縄」を再結集させたのは周知の通りだ。

 選挙戦は“弔い合戦”の様相をみせているが、「安室が最後の音楽イベントで、改めて翁長さんへの追悼コメントを発するか発しないかで、選挙戦の流れは変わる」(沖縄のマスコミ関係者)という。

 安室といえば、今年5月、翁長氏から沖縄県民栄誉賞を受賞しているが、その翁長氏の訃報に接して、自身の公式サイトに追悼文を発表している。

「県民栄誉賞の授賞式でお会いした際には、お痩せになられた印象がありました。今思えばあの時も、体調が優れなかったにも関わらず、私を気遣ってくださり、優しい言葉をかけてくださいました。沖縄の事を考え、沖縄の為に尽くしてこられた翁長知事のご遺志がこの先も受け継がれ、これからも多くの人に愛される沖縄であることを願っております」

 コメントが発表された直後から、“翁長知事のご遺志が~”の意図をめぐって波紋を呼んだが、翁長知事の活動を鑑みれば、やはり普天間基地の辺野古移設反対と考えるのが自然だろう。実際、今回の知事選の最大の争点は「辺野古移設の是非」だが、たしかに、15日のライブで、改めて彼女が翁長氏への追悼コメントを発すれば、県民感情を動かし、玉城氏の追い風になるはずだ。

 その選挙戦だが、翁長陣営が推す玉城氏は、政治家に転身する前は、地元ラジオ局で長年ラジオパーソナリティを務めてきたことから高齢者に絶大な人気を誇り、知名度では佐喜眞氏をリードしているものの、翁長氏の支持母体「オール沖縄」は今年に入ってから名護、石垣、沖縄市長選で立て続けに敗北しており、弱体化は否めない。

 一方、佐喜眞陣営は、公明党の支持母体である創価学会の学会員が公示前から大量に沖縄入りして、人海戦術を展開。自民党もなりふり構わず、選挙応援に刺客を送り込んでくるのは間違いない。

 さらに互いの陣営をめぐっては、公示前から“隠し子疑惑”が報じられたほか、偽の世論調査が出回るなどの悪質なデマ攻撃も行われている。

 開票まで予断を許さない状況だが、その最中に開催される安室のラストライブ。普天間基地を抱える宜野湾市の沖縄コンベンションセンター展示棟が会場となるが、数々の苦難を乗り越え、今や知事選にまで影響を与える存在になった安室が何を語るのか──。彼女の言動から目が離せない。

(文=本多圭)

最終更新:2018/09/14 12:00
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