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英・強姦犯「寝ている間に体が勝手に……」 “睡眠時性的行動症”とは? 

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 万引行為への欲求が抑えられないクレプトマニア(窃盗症)について、その刑事責任の有無が議論の的となっているが、世の中にはさらに厄介な疾患が存在する。無意識のうちに女性をレイプしてしまう睡眠障害があるというのだ。

 イギリス中部の都市・レスターの裁判所で先日、カール・ガモン(24)が強姦の罪で有罪の判決を受けたと、タブロイド紙「メトロ」が伝えた。それによると、ガモンは裁判の際、自分には睡眠障害があり、被害者の女性とセックスをしたことを覚えていないと証言していたという。

 エンジニアのガモンは2016年3月、同市近くのラフバラー市で2人の女性と酒を飲み、その後、彼女たちを連れて自宅に帰った。そのまま3人はベッドで寝てしまったのだが、1人の女性が目を覚ますと、ガモンはもう1人の女性の上にのっかり、腰を動かしていたのだという。

 その後のDNA検査の結果、女性の体内からガモンの体液が出され、ガモンは強姦容疑で警察に逮捕されたが、取り調べに対し「自分は“セクソムニア”の症状があり、セックスをしたことをまったく覚えていない」供述した。

“セクソムニア”とは、睡眠障害のひとつで、日本語では「睡眠時性的行動症」などとも呼ばれている。これは、ある意味では夢遊病と似ており、睡眠状態で自慰行為をしたり、近くにいる人と誰彼構わずセックスをしてしまい、目が覚めたときにはそのことを何も覚えていないのだという。これは男性に限らず、女性にも起こるものとされている。

 最近では少しずつ認知されており、2014年には、スウェーデンの男性が恋人をレイプしたとして逮捕されたものの、その後セクソムニアの症状だと診断され、無実となるケースがあった。

 ただ、これを悪用して、本当のレイプ犯が“自分はセクソムニアで何も覚えていない”などと言い張るケースが出てきており、裁判においては慎重な判断が必要になっている。

 結局、ガモンの言い分は裁判で否定され、懲役5年の実刑に加え、性犯罪者として生涯データベースに登録されるという判決が下った。

 自分の意思とは関係なく、レイプ犯になってしまったとすれば悲劇としかいいようがないが、発症の原因や治療法はまだわかっていないという。

最終更新:2018/09/06 21:00
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