「女子高生コンクリ詰め殺人」元少年の殺人未遂“再犯”は「少年法の敗北」か
#週刊誌 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
安倍首相に劣勢の石破茂だが、起死回生があるとすれば、小泉進次郎が石破支持を明確にしてくれることだろう。だが、ご当人は貝のごとく口をつぐんだままだ。
ところが文春によると、9月8日に、進次郎が動き出す気配があるというのである。
文春は、総裁選中にニュージーランドへ出かける予定があったが、それを急遽変更して、告示日前の9月6日に帰国するようにしたという。
そして告示日翌日の8日に、「全メディアが注目するイベントがある」(文春)。それは日本財団主催の「ソーシャル・イノベーションフォーラム」で、進次郎は基調講演を行う。
昨年のこの会で進次郎は、国会改革すべきだと述べて布石を打ったから、今年も何らかの重大発言があると見られると、政治ジャーナリストが語っている。
つまり、「国会改革を成し遂げてくれる候補に投票する」とぶち上げ、国会運営の改善を表明している石破への事実上の「支持表明」をするのではないかというのである。
黙っていることに慣れてしまった進次郎が、反安倍を掲げて決起できるのか。そのとき親父の小泉純一郎はどう動くのか。とりあえず注目しよう。
ところで6月にあった安倍・トランプ会談で、トランプは「私は真珠湾を忘れない」と述べ、対日貿易赤字に強い不満を表明したと、ワシントン・ポスト紙(電子版)が報じた。
菅官房長官はあわてて打ち消したが、トランプと安倍の関係も以前のような蜜月ではなくなっているのは間違いない。
今週の第1位は新潮のこの記事。
1989年1月に東京都足立区綾瀬で起きた「女子高生コンクリ詰め殺人事件」は、私にも忘れられない事件である。
当時17歳だった被害者は40日以上監禁され、ろくに食べ物を与えられず、4人の男たちから「輪姦」と「暴力」を繰り返された挙句、息絶えた。
男たちは彼女の遺体をドラム缶に入れ、コンクリートを流し込んで固めて都内の埋め立て地に遺棄した。逮捕された「鬼畜」たちは16歳~18歳だったため、少年法で守られ、実名報道されなかった。主犯格の少年には「主犯格で罪責は極めて重大」だとして懲役20年の判決が下っている。
週刊文春だけが「野獣に人権はない」と4人の実名を公表し、議論を呼んだ。
刑を終え出所して娑婆に戻った元少年たちだが、週刊新潮によると、準主犯格の男は2004年に逮捕監禁致傷容疑で逮捕され、主犯格の男も詐欺容疑で逮捕されているそうである。
当時16歳だった犯人の一人、湊伸治(45)が、8月19日に、埼玉県川口市内のアパート前の駐車場で、同じアパートに住む32歳の会社員を突然、警棒で殴り、首をナイフで刺して「殺人未遂容疑」で逮捕されたと新潮が報じている。
大手メディアは、湊の逮捕は報じたが、綾瀬の事件の犯人だったことには触れていないという。
新潮は、識者たちに意見を聞きながら、メディアが少年法の規定を厳格に解釈して過去の事件に触れないのでは、なぜ同様の犯罪が繰り返されてしまったのかを検証することもできないし、更生を第一におく少年法の「敗北」ではないかと指弾している。
あれだけ凶悪な犯罪を起こした人間が、本当に更生したかどうかを見極めるのは至難の技であろう。したがって、そうした人間の行動範囲をGPSなどで把握し、常に監視下に置いておくべきだという声が、これを機に再び大きくなるだろう。
しかし、そうすることによって、更生しようと懸命に取り組んでいる元受刑者たちをも、生きにくくさせてしまうことにならないか。こうしたことについての議論を始めるべきだとは思うが。
【巻末付録】
ポストはSEXYグラビア路線から引きたくて仕方ないようだ。
後半に「爆笑対談『NOパン革命』はまだ終わっていない-末井昭×島本慶」「誘う、艶女。-新鋭女優・春花が初めての大人セクシー」「2019SEXYカレンダー-あぁ、早くめくりたい! 森咲智美、HOSHINO、星名美津紀、橋本梨菜、仲村美海」などがあるが、SEXYではないが「<密着>球場でビールを売る女神たち-もう1つの<熱闘> ZOZOマリンスタジアム、ビールの売り子、ミシェリ」の、ミシェリという女子のほうが魅力的に見える。
現代は、まだまだこの路線は捨てていないようだ。
まずは「北原里英、旅立ちの決意-AKB48グループ卒業後、ますます艶っぽい」「奈月セナ、ワールドクラスのGカップ-規格外ボディで話題沸騰」。袋とじは「紗綾、ジュニアアイドルから大人の女へ-ラスト・グラビア独占掲載」
これでは勝負にならない。土俵から下りようと逃げ腰のポストでは、このままずっと負けっ放しになるのだろう。
いっそのこと、きっぱりヘア・ヌード路線を止めて、他の企画を考えたほうがいいと思うのだが。
(文中敬称略/文=元木昌彦)
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