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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 茶碗の上に煮込まれた生クリーム
ホントにうまいのか? 珍級グルメハンター第93回

茶碗の上に乗っかった奇跡! 大きくて四角い煮込まれた生クリーム『日本橋 とうめし』

崩壊するかしないか、その絶妙なかたさと柔らかさの間に奇跡の食感が

 今年の夏は暑かったっすね。しかも、長~~い。こんなに暑くて長いと、鍋屋さんやおでん屋さんは、商売上がったりだろうに……。

 とは思うんですが、こんなに暑いのに、まだまだ残暑厳しいのに、それなのに、開店直後からひっきりなしにお客さんが入ってくる人気のおでん屋さんみつけました。

「お多幸」って知ってますか?

 日本橋にある老舗のおでん屋さんで、秘伝の出汁で煮込まれた具材の味が大人気の行列店です。

 そこの名物がコレ!

 パッと見、なんだかわかる?

 そう、これご飯の上に一丁まるごとの豆腐を乗っけた「とうめし」と呼ばれるものなんです!! ちいさなご飯茶碗から、はみ出しそうなくらい大きな豆腐が「これでもか!」と主張してます。

 ていうか、そもそも、ご飯の上に豆腐一丁をそのまんま乗せて食べる食文化って何? ってこと。でも、豆腐に染みた出汁がご飯に混じって、これがまためちゃおいし~いんですわ(笑)。

 お多幸の秘伝の出汁は、真っ黒!! まるで、静岡おでんみたいに濃ゆ~~いこげ茶色で、その中で具材を煮込むので、こんなに美味しそうな色になるんです。

 おでん屋さんなので、本来、お客様はお酒とおでんを楽しみに来て、「とうめし」はシメに注文するようですが、筆者はこの「とうめし」狙いなので、最初からイキます!


 煮込まれた豆腐は、一部分が欠ければあとは全部崩壊してしまいそうな柔らかさ。箸で切っても、指先にはほぼ感触がない。

 その一片を口に入れると、その食感はまるで生クリーム!

「ああ、大豆の乳なんだなー」

 と、大豆の味を実感したあと、甘じょっぱい香ばしさが口の中に広がるのでした。

 豆腐の土台となっているご飯は、汁を吸ってもくずれないためなのか、少し固めに炊かれている。これがまた、柔らかい豆腐と絶妙のマッチングをみせるのでした。

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