NHK大河『西郷どん』、『24時間テレビ』の裏で辛くも1ケタ台陥落阻止も……次なる強敵は『池の水ぜんぶ抜く大作戦』
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低迷が続くNHK大河ドラマ『西郷どん』の第32話が26日に放送され、視聴率は10.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だった。
放送時間が『24時間テレビ41 愛は地球を救う』(日本テレビ系)のフィナーレと重なったため、大河としては3年ぶりの1ケタ台陥落も危惧されたが、それは辛うじて回避した。しかし、自己ワーストだった第30話(8月12日)の10.3%とほぼ同じ程度で、苦しい状況に変わりはない。
『24時間テレビ』のフィナーレは27.6%で、前年の28.4%から微減となったが、それでも高い数字。瞬間最高は大河終了時刻と同じ午後8時45分の34.7%をマークし、大河の視聴率に影響を与えたのは事実だろう。
NHKにとってラッキーだったのは、同日同時間帯で、テレビ朝日、テレビ東京、フジテレビの3局が、数字が取れないことを見越して、敵前逃亡的な番組を放送した点だろう。TBSは『アジア大会2018ジャカルタ~陸上男子100メートル準決勝・決勝』をオンエアしたが、第1部が8.0%、第2部が11.4%と振るわなかった。
また、『24時間テレビ』という強力な裏番組を迎撃するにあたって、NHKも無策ではなかったことも評価されそうだ。放送4日前の22日には、西郷吉之助役の鈴木亮平と、桂小五郎役の玉山鉄二が出席して、取材会を開いた。区切りの回でもないのにNHKがこのような場を設けるのは異例。その席で、玉山が「裏がみやぞんだからね」と発言すると、鈴木は「やばいな」と苦笑していたものが、マスコミを利用した番宣も、少なからず功を奏したようだ。
なんとか1ケタ台は回避した『西郷どん』だが、まだまだ問題は山積みだ。問題の第32話は、薩長同盟を結ぶにあたって、西郷、桂、坂本龍馬(小栗旬)らが会談を持った重要な回だった。その大事な回の視聴率が自己ワースト2位とあっては、後々の数字に響いてきそうな気配だ。
何はともあれ、大きな難関を乗り越えた『西郷どん』だが、気を緩めるわけにはいかないようだ。次回9月2日放送の第33話の裏では、テレビ東京系の人気“月イチ”レギュラー番組『緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦~夏の緊急SOS~』が放送される。
第12弾となる同回では、「高知城お堀から幻の超巨大魚&お宝大発見!」と題して、MCのロンドンブーツ1号2号・田村淳、ココリコ・田中直樹のほか、寺島進、AKB48・大家志津香が参戦。高知城400年の歴史の中で、掃除のために初めて堀の水を抜くと巨大魚が出るという。
また、千葉・印旛沼で漁師に同行して、外来種の実態を調査。静岡のスッポン養殖場で、外来種のカエルの捕獲に挑戦。福島県の山奥で、絶滅寸前のオオクワガタの捜索に向かうといった内容がオンエアされる。
『池の水ぜんぶ抜く』は、『日曜ビッグ』枠で、単発番組として昨年1月にスタート。視聴率はグングン伸びていき、1月2日放送の正月3時間スペシャルでは、13.5%の高い数字をマークし、4月から“月イチ”レギュラーに昇格した。
「同枠の視聴率は通常5%程度ですが、『池の水ぜんぶ抜く』はレギュラーになってから、毎回9%台を記録しており、このアップ分は他局にとって脅威となっています。9月2日は、テレビ朝日が『日曜もアメトーーク!』2時間スペシャル、TBSも『東大王』の2時間スペシャルをぶつけてきますので、『西郷どん』は、この週も楽観視できません」(テレビ誌関係者)
昨年の『おんな城主 直虎』に続き、『西郷どん』も低空飛行に甘んじている大河ドラマ。屈辱の1ケタ台陥落だけは、なんとか阻止してほしいものだが……。
(文=田中七男)
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