健康診断に歯磨き、顕微鏡でアイドルの体内細胞を観察!? 特典会のみの巨大イベント『武道館アイドル博2018』レポート
#アイドル #プレヤード #アイドル深夜徘徊
続いては、「女子格闘集団CPEキャットファイト」 。こちらは名前の通り、キャットファイトを見せる団体。ローションマッチなどブース内で激しい戦いを繰り広げてパフォーマンスしているが、特典会ではその強さを活かし、ファンに技を掛けたところを撮影する「技掛けチェキ」を実施していた。格闘集団ならではの企画だが、ある意味、好きなレスラーと濃厚接触できるわけであり、ファンからしたらたまらないだろう。
「ラブチョピット~たかめ~」のブースでは、ハグ(?)チェキが人気。「?」が入っているのは、ファンにくじを引いてもらい、その結果に応じて、大きい風船や小さい風船を間に挟んでチェキが撮れるため。当然、小さい風船の方が「当たり」だ。他にも、メンバーとの手押し相撲ができる権なども好評の様子だった。
新潟から参加の、「cana÷biss」のブースでは、メンバーがナース服で登場。「cana÷biss病院」と銘打って、ファンの人の心音を聴いたり、体重・血圧を測るなど、健康診断を実施していた。企画意図としては、「ヲタクの体が心配だから」ということらしい。最後にはメンバーの書いたカルテももらえるということで、癒やされたヲタクも多いことだろう。
Twitterで反応が大きかったのは、AIBECKの「歯磨き特典会」。これは、アイドルがファンに歯磨きをし、その様子をチェキに撮るというもの。「ファンには清潔でいてほしい」との思いから考えたとのこと。確かにこれはヲタク心をそそられそうだ。
中には、さらに謎めいた特典会もあった。
「・・・・・・・・・ 」(ドッツトーキョー)がやっていたのは「顕微鏡チェキ」。メンバーとともに顕微鏡で標本の観察をしながら撮影できるというものだが、観察する標本の中にはメンバーの体の細胞も入っているとのこと! 確かに好きなアイドルのことなら、隅から隅まで知りたい気持ちはあるだろうが、ここまでくると、かなり通好みの特典会といえる。
そして、昨年に続いて大人気だったのが、「上月せれな」のリフトチェキだ。「リフト」とは、アイドルのライブなどで見られる、騎馬戦のようにファンが周りの人たちに持ち上げられ、ステージに向かってアピールするという、一種のヲタ芸。会場などによっては禁止事項になっているところもあるが、それを堂々と、アイドルと一対一でできるというのだから、ファンにとっては涙モノ。持ち上げるのは、スタッフ側で用意した黒子がいるので、一人でも安心だ。
今回も、さまざまな展示があったが、各陣営とも工夫を凝らし、一種の「大喜利」的な雰囲気も漂っていた。やはり、人気なのは、アイドルとの2ショットチェキなのだが、ヲタクの心理としては、「できるだけレアなポーズや衣装でのチェキ」が撮りたいものである。それをどこまで面白く、ファンの喜ぶような形で行うかが、運営の手腕ともいえるだろう。
一般に、アイドルのイベントにで「特典会」というのは、“付属のもの”という印象を持っている人も多いかもしれない。しかし、実際の売り上げにおいては、ライブと同等か、それ以上の収益を上げることができるのである。
また、ユニークな特典会を行えば、Twitterなどで拡散され、「一度経験してみようか」というファンも多く訪れる。「神対応」「塩対応」などという言葉が生まれるくらい、ファンとの接触は大切なのだ。
今回のイベントは、まさに、その大切な部分を抜き出したものとも言える。
イベントの終盤になると、会場は独特の熱気に包まれた。アイドル側も来場者側も、長い人は10時間も武道館にいたのである。最後の追い込みとばかりに、チェキの値段を下げたり(最終的には1円チェキもあった)、水着姿になってチェキを撮ったりと、なかなかにカオスな状態だった。
実は、この「お祭りが終わっていく感」というのも嫌いではない。たくさんの人で大きなことをやり遂げた、その達成感のようなものを感じるのだ。
午後8時、終了のアナウンスとともに、イベントは幕を閉じた。夏は、アイドルフェスなども多いが、このような、物販に特化したものも、ひとつの風物詩として定着するとよいと思う。
来年、このイベントがあるかどうかわからないが、また、アイドルたちの面白い企画が見られることを楽しみにしたいと思う。
(文=プレヤード)
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