トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > エンタメ > テレビ  > 誕生日の風潮におぎやはぎがメス!

人気者の「誕生日は祝われて当然」風潮に、おぎやはぎとダウンタウンがモノ申す!

 話は変わって、8月15日放送『水曜日のダウンタウン』(TBS系)で「誕生日サプライズ匂わされたらついつい色めき立っちゃう説」の検証が行われた。

 誕生日が近いタレントが、楽屋でバースデーケーキを発見。「自分が祝われるんだろうな」と色めき立つが、収録が終わっても一向にケーキは登場しない。サプライズされると思っているタレントは、いつまで帰らずに祝われ待ちをするか? という企画である。

 結果、やはりみんな待ったのだ。鈴木奈々は7分10秒、カミナリの石田たくみに至っては33分14秒も雑談をし、時間稼ぎをする。ケーキが来ることを確信しているのが理由だ。でも、来ない。ネタばらし後は鈴木も石田も赤面していたが、無理ないと思う。祝われ慣れしているタレントならば、自然な対応だろう。

 こんなタレント特有のリアクションを、実は美人もしてしまう。『ブステレビ』にて、芸人のわたなべるんるんが「美人はサプライズされ慣れちゃってて、リアクションがおかしい」と憤りをあらわにしたのだ。

「美人はサプライズされた時点で(喜びながら)“うわぁーっ!”みたいな。“私のこと”って受け止めちゃってるですよ。ブスの場合は“えっ……!?”ってキョロキョロする。“誰か誕生日の人いるの?”って言いますよ。“自分じゃない”みたいな」

「美人のリアクションには奥ゆかしさがない」、それがブス側からのダメ出しだった。この日“美人枠”として出演した重盛さと美は「祝ってもらえるのが当たり前と思っちゃってる」と、その指摘を認めている。

 そういえば、かつて「西田ひかるのバースデーパーティ」が芸能界の年中行事として認知されていた時代があった。コラムニストの故・ナンシー関は同イベントに注目、以下のような文章を残している。

「世の中で、すでに『ネタ』とされている『西田ひかる誕生パーティ』である」

「西田ひかる側が思っている『西田ひかる的なものに対する世間の好感度』の見積もり違いとでもいう感じか」

 次第に「西田ひかるのバースデーパーティ」はおかしな浮き方をし始め、世間にネタ化される風物詩へと変容した。「祝われて当然」という態度は、危険と紙一重。ナンシー言うところの「見積もり違い」が起きると、赤面な結果になりかねないということか。

 昨今、世を俯瞰しながら銃口を構え続ける者がSNSには大勢いる。だからこそ、奥ゆかしさは自衛手段に成り得る。

『水曜日のダウンタウン』と『おぎやはぎの「ブス」テレビ』、2番組がほぼ同じタイミングで「祝われて当然」という心理をテーマに据えたのは、かなり興味深い。「ブス」だけでなく、世の中全体に淀む不平不満をあらわにしている気がする。

(文=寺西ジャジューカ)

最終更新:2018/08/21 14:00
12
ページ上部へ戻る

配給映画