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ケンコバが好アシスト! 『ゼロ 一獲千金ゲーム』第4話でついに到達した、加藤シゲアキのオリジナル

■原作とは違う、加藤シゲアキ版のゼロ

 思い入れの対象はゼロだけじゃない。実は、ザルなさくらにも感情移入できてしまえる。

 標にしろ、ゼロにしろ、セイギにしろ、レベルは違えど、切れる頭脳を持っている。そんな中、一人失敗を繰り返すさくら。「もし、自分があの場にいたら……」と想像すると、きっとさくらポジションになる気がする。いわば、さくらは視聴者の代弁者。ひらめきを連発する他者に比べれば、よっぽど彼のほうに共感できる。さくらを見ていると、鈍さをじれったく感じる。でも、そこには近親憎悪の感情が含まれているかもしれない。

 そもそも、原作版でゼロは末崎兄弟とチームを組んでいなかった。この点について「改悪だ」と憤る原作ファンもいるようだが、筆者はファインプレーだと評価している。ゼロと標を正反対のタイプに差別化する効果にも一役買っている。

 原作版のゼロはもっと静かに焦るタイプだった。でも、加藤演じるゼロは普通に騒いでアタフタしてる。これでいい。決して、原作のキャラそのままを演じる必要はないのだから。実写版はオリジナルと乖離したっていい。ケンコバ演じるさくらのヘマに、人間らしいリアクションで慌てるゼロ。2人の演技、実はスイングしていたと思う。

 前回まではこのドラマに苦言ばかり呈してきたが、だんだんクセになってきた。

(文=寺西ジャジューカ)

最終更新:2018/10/03 12:23
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