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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > アイドルの「終わり」との向き合い方
“生涯ドルヲタ”ライターの「アイドル深夜徘徊」vol.14

アイドルグループに訪れる「終わり」とどう向き合うべきか――ドラマ『婚外恋愛に似たもの』第7話

dTV『婚外恋愛に似たもの』公式サイトより

 このところの女性アイドル界は、“空前の”といっていいほど、解散続きである。

 2月のアイドルネッサンス(SMA)に始まり、3月のGEM(エイベックス)、夏に入って8月はチャオ ベッラ チンクエッティ(アップフロント)、9月はPASSPO☆(プラチナム)、ベボガ!(ディアステージ)、ベイビーレイズJAPAN(レプロ)、10月にバニラビーンズ(レプロ・業務提携)と、これまで“中堅どころ”としてアイドル界を盛り上げてきたグループが、次々と解散を発表している。

 カッコ内に事務所名を記したのは、いずれも中堅~大手の事務所であることを明確にするためだ。どのグループも、ちょっとアイドルに詳しい人ならば知っているだろうし、事務所についても、ひとつのアイドルだけで立ち行かなくなってしまうようなところでもない。

 個々の解散についての詳細は省くが、ひとつだけ確かなのは、「アイドルの終わりは、意外に突然やってくるもの」だということだ。

 dTVで配信されている、栗山千明主演ドラマ『婚外恋愛に似たもの』第7話のテーマは、ずばり「推しのアイドルグループの解散」だ。

「スノーホワイツ」(通称・スノホワ)のラジオ番組観覧を終え、すっかり打ち解けた、美佐代(栗山)、雅(平井理央)、昌子(江口のりこ)、真美(安達祐実)、真弓(富山えり子)の5人。「スノホワの単独ライブ決定」との吉報もあり、すっかり盛り上がった彼女たちの元に、「スノーホワイツ解散」との情報が入る。彼らの所属事務所であるディセンバーズが経営危機に陥り、会社が解体されるとの噂なのだ。

 突然の知らせに狼狽する中、美佐代は、事務所の他のメンバーのスキャンダル隠しのために流したガセネタではないかと推察し、他の4人もとりあえず納得する。しかし、その後彼女たちは、ウェイトレスに水をかけられたり、停電にあったりと、不吉なことが相次ぐ。不穏な空気が流れ始めていた。

 私自身、今までたくさんのアイドルの解散や引退を経験してきたが、その事実を知らされた時が、一番ショックが大きいものだ。にわかには信じることができず、美佐代たちのように「嘘ではないか」という気持ちが湧き上がってくることも確かにある。

 昔は、イベントやコンサートなどで、本人の口から直接告げられることが多かったので、疑いようがなかったが、今はネットで知る機会も多くなっている。情報を集め、ファン仲間の書き込みを探し、公式の発表を見て、ようやく事実が受け入れられるようになるのだ。

 なかなか事実を信じられない美佐代だったが、テレビ局員の夫から、ディセンバーズの経営悪化は事実で、スノホワも解散しかねない状況であることを聞かされ、早速、仲間に連絡を入れる。

 悲しみに暮れながらも、どうすれば解散を回避できるのか、それぞれ知恵を出し合う5人。雅は、ディセンバーズの経営不振は、父親の仕業ではないかと疑う。真実を確かめるため、絶縁した父に会いに行くが、今回の件は父とは無関係であることがわかっただけだった。雅もまた、悲しみに暮れるより他なかったのだ。

 アイドルの解散を知らされた時、ショックに続いて感じるのは、ファンとしての「無力さ」だ。

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