『ヒモメン』主人公が“クズ”すぎて途中離脱者続出も、「許せてしまう」窪田正孝の罪深さ
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■想像以上のヒモっぷりに視聴者騒然
鴻池剛氏の『ヒモメン〜ヒモ更生プログラム〜』(MFコミックス フラッパーシリーズ/KADOKAWA)が原作のこのドラマ。「ヒモ」と聞いて、2003年に小雪と嵐・松本潤でドラマ化され、昨年には入山法子&志尊淳のコンビで放送された『きみはペット』のモモを思い浮かべたら、とんでもないことになります。このドラマは、「キュンキュン」というより、ヒモ男にとんでもなく「イライラ」させられる、社会派コメディです。
翔ちゃんは、ただただ楽をしたいがために、働かないことに全力を尽くす「ポテンシャルの高いヒモ」。ゴミはベランダから投げ捨てたりするし、お駄賃を貰わないと家事も進んでやろうとはしません。
おまけに、自分が逃してしまった小鳥の代わりにとなる鳥を買うために、ゆり子の宝物であるマンガや服を勝手に売ってお金をつくり、ついでにビールなんかも飲んじゃうクズ中のクズです。
そんな翔ちゃんに、ネット上では「ヒモ以前に性格がクズすぎ」「窪田くんでもさすがに無理」「ゆり子視点でみるとストレスでしんどい」と拒否反応を示す声や、「イライラして半分でやめた」と、途中で離脱する視聴者もいた模様……。
翔ちゃんのいいところといえば、ゆり子のピンチ=自分のピンチなので、今回のように、ゆり子に何かあったときは、体を張って助けてくれます。今のところ、それくらいしかありません。
ゆり子がどうして彼を好きになったのか、視聴者はその背景がわからないまま、ただただクズなヒモ彼氏とそれを許してしまう彼女というバカップルの生態をいきなり見せられたため、どちらにも全く共感できなかったんだと思います。
救いといえば、「なんだコイツ」と思ったときに、『ちびまる子ちゃん』(フジテレビ系)でお馴染みの、キートン山田さんのナレーションが入ること。視聴者の気持ちを代弁するように、冷静かつ小気味よくツッコミを入れてくれるので、多少イライラが緩和されます。山田さんありがとう。
■ダメ女製造機・窪田正孝
ここまでネガティヴなことばかり書いてきましたが、翔ちゃんを演じる窪田くんは言わずもがな、とってもよかったです。ボサボサの髪に襟元がダルダルになったスウェットも似合っていたし、ヒモ男姿がサマになっていました。さすがカメレオン俳優です。
「ゆり子、大好き。1000円ちょうだい」って甘えるときに見せるくしゃっとした笑顔とか、あんな顔されたら思わず財布を開いてしまう気持ちもわからなくありません(ただし窪田くんに限る)。
ネットを見ても「窪田くんの演技が上手いからイライラするんだろうな」「窪田正孝なら許す」「私も養いたい」といった声が続出しているようす。今後も窪田くんが世の女性たちをどんどん「ダメ女」にしていきそうな予感です……。
また、彼女役の川口春奈ちゃんも、ゆり子が怒りモードに入ったシーンでは、窪田くんを罵倒したり、逆壁ドンをしたり、なかなかキレのある演技を披露しています。M心をくすぐられた男性陣もいるのではないでしょうか。翔ちゃんにデレデレするときのギャップも、とってもかわいかったです。
ということで、賛否が分かれた『ヒモメン』1話ですが、この作品は深く考えないで、頭をすっからかんにしてこそ楽しめるドラマではないかなと思います。
翔ちゃんとゆり子が付き合うことになった経緯などは後々明かされるだろうし、クズなだけじゃない翔ちゃんの魅力も描かれると信じたいところ。
『おっさんずラブ』は、初回こそ2.9%と低かったものの、その後は着々と数字を伸ばし、全話平均視聴率は4.0%を記録しました。この先、いかに視聴者を引きつけられるかは、そこにかかっているかと思います。
第2話では、翔ちゃんがどんな姿を見せてくれるのか、今夜も窪田くんのヒモっぷりとともに楽しみたいと思います。
(文=どらまっ子TAROちゃん)
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