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日刊サイゾー トップ > エンタメ > アイドル  > “普通”の尊さ『婚外恋愛』第5話
“生涯ドルヲタ”ライターの「アイドル深夜徘徊」vol.12

“普通”であることの尊さとそこから踏み出す勇気――ドラマ『婚外恋愛に似たもの』第5話

 では、アイドルヲタクというのは、「普通」の存在なのだろうか?

 私は、そうではないと思っている。男性アイドル・女性アイドルとも数が増え、それぞれのファンも多くはなっているが、まだまだ社会的に受け入れられているとは言い難い。だからこそ、そこには日常にはない楽しみがあるともいえる。

 アイドルヲタクの多くは、日頃は「普通」の人が多いように思う。ただ、自分の「普通ではない部分」が、「ドルヲタ」であるということを知っている分、心の安定を保ち、幸せに暮らしているものと信じている。

 美佐代の助言もあり、「普通」に縛られなくなった真美は、夫にも姑にも正直に自分の気持ちを伝え、娘にもそれを理解してもらえるようになる。普通から踏み出す勇気、ドルヲタ仲間を通じて、それをもらったのだろう。

 普通に生きようとすること、特別な人になろうとすること、どちらも否定はしない。それぞれの生き方があって、それぞれの幸せがあるのだから。ただ、どちらにしても、無理をしてはいけない。自分のどこが普通で、どこが特別か、それを知った上で、行動すべきだ。

 スノホワでつながった三人は、昌子(江口のりこ)も加えて、彼らがラジオ番組に出演することになったお祝いをする。この、本人もいなければ、公式ものでもない、ドルヲタだけのイベントというのもまた楽しいものだ。

 私も、お互いのことを何も知らないまま、アイドルの現場で出会い、10年以上の付き合いになるドルヲタの友人が何人もいる。この関係もまた普通ではないのかもしれない。しかし、そういう関係があることもまた、ひとつの「非日常」が味わえる大切なドルヲタ活動なのである。

 さて、次回は最後のメインキャスト、片岡真弓(富山えり子)が登場する。ここまで、「上から三番目」「下から三番目」「全て一番」「上からも下からも真ん中」の女性が出てきたが、真弓は果たしてどこのポジションなのだろうか。もちろん「普通」ではない、ドルヲタっぷりを楽しみにしたい。

(文=プレヤード)

■ドラマ『婚外恋愛に似たもの』
dTVにて6月22日より毎週金曜日配信

最終更新:2018/12/27 16:54
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