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日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 『チア☆ダン』悪役が一番の味方に!?

悪役は敵のように見えて、一番の味方になったりする――ドラマ『チア☆ダン』第2話レビュー

TBS系『チア☆ダン』番組公式サイトより

(前回までのレビューはこちらから)

 テレビドラマに限ったことではないが、人気作の物語には、必ずといっていいほど“悪役”が登場する。

 主人公をいじめる上司、ライバルの同僚、ソリの合わない姑など。彼らは、ストーリーにおいて、“スパイス”ともなり、そことの戦いがひとつの見どころにもなったりする。そして、物語が進むにつれ、敵対していたはずの相手が、思わぬ手助けをしてくれたり、ふとしたことから味方になったりという展開もひとつのパターンである。よく言われる、「映画版ドラえもんでは、ジャイアンがいいヤツになる」などは、その典型例だろう。

 ドラマ『チア☆ダン』(TBS系)においては、チアダンス部設立に難色を示す、教頭の桜沢(木下ほうか)、そして彼の娘で何かにつけ規則を持ち出し、主人公・わかば(土屋太鳳)らにキツくあたる学級委員長・麻子(佐久間由衣)が、悪役的ポジションの人物といえる。彼らがどんなふうにわかばたちと関わっていくのか、それもひとつの見どころである。

 わかばたちにとって、希望に満ちた朝がやってきた。姉・あおい(新木優子)を励ますために、駅前で踊ったチアダンスに賛同者が集まった上、警察に注意された時には、通りかかった教師の漆戸(オダギリジョー)が、「この子たちの顧問です」とまで言ってくれたのだ。

 6人の仲間と顧問がそろい、あと2人のメンバーが入ってくれれば、部活動として認められる。苦しい時期かもしれないが、この「あと少しで願いが叶う」という瞬間は、実に楽しいものである。

 チアダンス部設立に向け、明るい兆しが見えてきたことで、わかばたちは意気揚々と学校へ乗り込んでいく。しかし、職員室では、教頭も漆戸も煮え切らない様子。練習場所の問題もあり、改めて部創設のハードルの高さを思い知るのだった。業を煮やしたチアダンス経験者の汐里(石井杏奈)は、つい「1学期中に8人集める!」と宣言してしまう。残された時間は一週間もない。メンバーは部員集めに躍起になる。

 一方、わかばの幼馴染で野球部ピッチャーの椿山春馬(清水尋也)は、試合でバッターにボールを当ててしまった恐怖心から、スランプに陥る。一人練習する彼のところへ、わかばと汐里が通りかかる。春馬を紹介された汐里は、彼に恋心を抱く。女の子中心のドラマではあるが、当然、恋愛もよい“スパイス”となっていくことだろう。

 メンバーたちの士気を上げるため、汐里は、チーム名をつけることを思いつく。決まった名前は「ROCKETS」。福井中央高校のチアダンス部「JETS」に対し、「ジェットを超えるならロケット」という意味だ。

 その一方で、なかなかメンバー集めが進まない中、顧問となった漆戸の働きかけもあり、わかばたちは、終業式でチアダンスを披露させてもらえることとなる。しかし、そこで、部活申請できる最低人数である8人を確保できなければ、チアダンスは封印、という条件付きだった。

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