おっさんが美少女になる時代だからこそ……『Second Life』エスコートクラブの思い出
#ゲーム
すでに、おっさんが美少女になることができるのは常識だ。一部のバーチャルYouTuberに見られるように、むしろ中身がおっさんとわかっているからこそ興奮する世の中になってきた。そして「VRchat」では、自ら作成した美少女アバターで、キャッキャウフフと楽しむ美少女=中身はおっさんが当たり前のように楽しんでいる。
そんな世界を自分も楽しむために、いかにして己の分身である美少女を生み出すか。技術を磨いたり、ある程度スペックの高いパソコンの導入を考えている人も多いだろう。だが、すでに関連サービスも立ち上がっており、あと数年で誰もが気軽に美少女になることができそうな雰囲気である。
ここで思い出すのが、もう完全に過去のものとなった『Second Life』である。
3Dで作られた仮想世界で、自分のアバターで土地を買い、店を経営し、結婚までできる。そんな目新しさには企業も飛びつき、2007年頃からは現実の企業が店舗を出店したりと、一大ブームとなった。
だが、実際に多くの人が利用するには厳しかった。操作するには、ある程度のパソコンのスペックが要求されるが、その前段で利用者の技術が追いつかず、見栄えのよいアバターを作成するには、相当の努力が必要だった。
それでも『Second Life』では、アバター同士でセックスができる。しかもエスコートクラブ=売春クラブも存在するということで、努力を重ねる人も多かった。
仮想世界でエスコートクラブなんてものを始めるほうも、本気度は高かった。和室やエスニック風などさまざまなスタイルの部屋を作成してムードを高めるのは当たり前。単に性欲解消目的だけにはせずに、週末にはクラブイベントを開催したり。そこで働いている女のコのアバターもちゃんと出勤管理されていた。
あるクラブでは、お客さんからリアルのお金を受け取るわけだからと、出勤シフトや回数なども厳密に管理されていた。もはや、趣味レベルではない。
そんな『Second Life』も、ブームは一瞬。あとは、細々と続いているだけだった。そして「VRchat」のような新たな仮想世界の登場で、いよいよ役割を終えようとしている。かつて、一部の人々の間には知られていた『Second Life』のエスコートクラブの名店も、ほとんど消滅している。
そうしたクラブをやっていた人は、引退してしまったのか。そんなことはない。きっと、その技術を持って、新たなフロンティアへと足を踏み入れているはずだ。
そうした歴史が積み重ねられた現代。もっと五感で感じあれる形でアバターとセックスができる日が近いことを確信している。
(文=昼間たかし)
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