『健康で文化的な最低限度の生活』視聴率急落! 吉岡里帆の安請け合いのせいで、生活保護受給者が不良化!?
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さて感想ですが、今回は福祉生活課に勤務してから数カ月が経ち、仕事に慣れ始めたえみるの気の緩みと、アルバイトができる年齢の息子を抱えた生活保護受給者の問題点を取り上げた回になりました。
まぁ、欣也くんの身になって考えれば、怒るのも頷けます。親が勝手に離婚して貧乏になり、小遣いもなく欲しい物は手に入らない。じゃあ、バイトしよう。そうして汗水流して稼いだ金をすべて没収となれば、腹が立つのも無理はありません。
ただ、生活保護の申請時、子どもの収入も申告しなければならないと説明を受け、同意書にサインもしているんですね。そのことを聡美も認知していたはずなのに、知らぬ存ぜぬではさすがに済まされない。
しかも、現実的に悪意をもって不正受給している人がいるわけです。昨年、神奈川県小田原市の生活支援課の職員が、生活保護受給者の自宅を訪問する際、“保護なめんな”とローマ字で書かれたジャンパーを着用していたことが話題になりました。これが高圧的だと批判する意見はありましたが、それだけ悪質な不正受給に頭を悩まされていたのでしょう。そもそも、今回の聡美のように“知らなかった”で済まされるなら、なんでもOKになってしまいます。
欧米を中心に注目されるベーシック・インカム(政府が一律で国民に最低限の生活費を与える政策)では所得制限がないため、このような問題は起きないのでしょうが、現行の日本の制度ではどうしてもトラブルが発生してしまう。
そういえば今回、えみるの同期・栗橋千奈(川栄李奈)が、相談窓口に訪れた市民から、「誰の味方なんだ?」と問い詰められるシーンがありましたが、確かに彼らは生活受給者の味方なのか、納税者の味方なのか、その立場は曖昧といえます。その辺りの葛藤を描いていくことで、今後さらにドラマ性が増していくのではないでしょうか。
さて、なにはともあれ、どうにもやりきれぬ状況を抱えてしまったえみる。次週の予告では、欣也が不良仲間とバイクに乗り、グレまくる映像が流れていましたが……。果たして、どのように解決するのか見ものです。
(文=大羽鴨乃)
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