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日刊サイゾー トップ > エンタメ > お笑い  > 小島よしおの雑な扱いを回避した戦略

小島よしおが子どもたちから大人気のワケ……バラエティー番組での“雑な扱い”を回避した戦略

小島よしお

 お笑いコンビ・髭男爵の山田ルイ53世の著書『一発屋芸人列伝』(新潮社)が話題となっている。自身も“一発屋”である山田ルイ53世が、レイザーラモンHG、ジョイマン、波田陽区などの一発屋芸人たちを取材。ブレーク期を終えた、その後の人生に迫ったノンフィクションだ。

 これをきっかけに再び一発屋芸人たちにスポットが当てられることも多くなったが、その一方でこの本では取り上げられていないものの、ひっそりと再ブレークを果たしている芸人もいる。それは、髭男爵にとっては、所属事務所サンミュージックの後輩にあたる小島よしおだ。

 地上波のバラエティー番組などに出演する機会は激減している小島だが、近頃は子ども向けライブを中心に活動している。

「年に100本近くの子ども向けライブやイベントに出演していて、幼稚園児や小学生に絶大なる人気を得ているんですよ。ショッピングセンターなどで営業をやれば、子ども連れで大盛況ですからね」(お笑い関係者)

 とにかく、子どもからの支持率が高い小島。「子どもたちは『ひょこりはん』みたいな最近テレビでよく見るギャグよりも、『そんなの関係ねえ!』のほうが好きで、みんなマネしてますよ」(保育士)との声も聞こえてくる。

「子どもたちがあまりテレビを見なくなっているということも影響していますが、やはり生で見られる芸人のほうが人気となるのでしょう。全国をまわり、子どもたちの目の前でライブをする機会が多い小島は、それはやっぱり人気となりますよ」(前出・お笑い関係者)

 これだけ子どもに支持されているのであれば、またテレビの世界での再ブレークもありそうだが……。

「ここ数年の小島は、テレビよりも子ども向けライブを地道にやってきたから人気が再燃しているということです。もしもテレビのスケジュールが忙しかったら、今のようなブレークはなかった。それこそテツandトモなんかも、テレビにはあまり出ずに営業でずっと稼いでいますが、小島もまたそのパターンでしょうね。ヘタにテレビ露出が増えたら、子ども向けの営業仕事が減って、また売れない時代に突入しかねませんよ」(芸能関係者)

 そもそも小島の良さは、バラエティー番組ではなかなか発揮されないとの意見も。ある放送作家は話す。

「小島さんが子どもたちに支持されているのは、やはりテンションが高くて、マネしやすいキャッチーなネタがあるからなんですよ。でも、バラエティー番組での小島さんはかなり雑に扱われることも多く、ネタをやっても“スベリ芸”として処理されてしまいがち。“子どもに人気な小島よしお”の持ち味は完全に潰されてしまうのです。小島さんが生きるのは大人が見るバラエティー番組ではなく、子ども向けのライブなんだと思います」

 現在の活動のスタイルが、自らの芸風にマッチしているといえる小島。しかし、山田ルイ53世の『一発屋芸人列伝』を絡めて、所属事務所サンミュージックが小島を再びメディアに押し込もうとするのではないかとの見方も広がっている。

「確かにサンミュージックとしては、小島さんにテレビの仕事もやってほしいと考えているでしょう。髭男爵、ダンディ坂野、スギちゃんなど一発屋芸人を多く抱えているので、“一発屋ブーム”の波を仕掛けて、そこに小島さんを組み込みたいという色気も少なからずあるかもしれない。でも、それをやったら小島さんの子ども人気もリセットされてしまう可能性は高い。難しいところですね」(同)

 小島は、このまま子どもたちのヒーローであり続けられるのだろうか──? 一発屋芸人の悩みは尽きない。

最終更新:2018/07/25 10:00
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