「別れた相方とネタが出来たら10万円」AMEMIYAが“復縁”迫るも、結果は……
#お笑い #AMEMIYA
カップルだった男女が別れ、それぞれの道を別々に歩きだす。俗に「男は名前を付けて保存、女は上書き保存」だといわれている。まれに復縁し、共に幸せな道を歩む男女もいるらしいが、個人的には後ろを振り返らず、前を向いて歩き続けるべきだと思う。
話は変わって、7月15日に放送された『EXD44』(テレビ朝日系)のテーマは、なんとお笑い芸人の「復縁」だった。
■ゆってぃのパラレルワールドを垣間見る
パラレルワールドという概念がある。我々が住む世界とは別に、並行して存在するもうひとつの現実のこと。
この概念をお笑い界に当てはめると興味深い。有吉弘行が猿岩石のままだったら、今のようにブレークしていたか? フローレンスに名倉潤が加入せずジュンカッツのままだったら、ネプチューンは生まれていない。フローレンスとジュンカッツの2組は、果たしてどうなっていただろうか? 見たいような見たくないような、まさにパラレルワールドの世界の話だ。
そんな別世界をのぞき見するような試みが、同番組で行われた。現在はピンで活躍する芸人に「別れた相方と一度だけコンビネタをやってみませんか?」と依頼、再結成できた芸人には10万円を贈呈する、その名も「別れた相方とネタが出来たら10万円」なる企画である。
正直、酷な企画だ。何しろ、考えに考え抜いて2人は解散に至ったのだから。いや、ピン芸人として今も活動している側はまだいい。でも、解散を機に芸能界を辞め、一般人になる者だって少なくない。芸人でいた時期が“振り返りたくない過去”になっている場合も考えられる。
言っておくが、今もピンで活動する芸人にのみ賞金が贈呈されるのがこの企画である。
元相方のほうには、メリットがまったくないのだ。
そんな企画にチャレンジしたのは、ゆってぃ。彼は2002年まで「マンブルゴッチ」というコンビで活動していたが、元相方の川村龍俊から「ラッパーになりたい」と切り出され、コンビはあえなく解散。現在、川村はデザイン会社に勤務しているそうだ。
それらの情報を踏まえ、ゆってぃは再結成の説得に臨んだ。この時のトークが、あまりにぎこちないのだ。解散後は連絡を取っていなかったというのに、唐突に川村の勤務先に現れ「おぉ、元気?」とフランクな態度で接しようとするゆってぃ。当然、川村は戸惑った。
ゆってぃ「おお!」
川村「“おお”じゃねえよ(笑)。なんすか?」
ゆってぃ「ちょっと、ふらっとさ。“どこで仕事してんのかな?”と思ってさ、見に来たの、お仕事してるところを。こういうところでやってんだねぇ」
川村「“こういうところでやってんの”って、なんで俺の職場知ってんの?」
ゆってぃは、元相方へ単刀直入に訴えた。
「簡単に言うと、一回ネタをやらないか?」
ネタをやれば、ゆってぃは10万円をゲットできる。しかし、川村にメリットはない。当然、川村は渋った。でも、ゆってぃには策があるらしい。結婚して子どものいる川村に「子どもに昔の姿を見せてあげてもいいんじゃない?」と諭し、元相方のモチベーションを引き出そうとしたのだ。
しかし、川村は「できれば、あんま見せたくないけどね」と乗ってこない。しかし、彼は優しかった。
「やることによって雄太(ゆってぃ)がテレビに出れるなら、それはメリットかなと思うけど」
こうして、マンブルゴッチは一度限りの再結成を果たした。披露したネタは、残念ながら大したレベルじゃない。当然だろう。2人は16年ぶりである。というか、笑いの量などここでは大した問題ではない。
「(説得してくるゆってぃを)見てて、なんだか母性みたいなものが生まれて。“俺が断ったら、こいつテレビ出れねえんじゃねえか?”と思って(笑)」
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