ジャンプ黄金期の異色作! 破天荒教師が博打で解決『アカテン教師 梨本小鉄』
#本 #マンガ #ザオリク的マンガ読み
■独自の試験対策でクラスの成績が急上昇
そんなこんなで、いい加減な二日酔いのギャンブル野郎だと思われていた小鉄が、次第に生徒から絶大な信頼を集めるようになるのですが、同僚の教師たちには疎まれ、校長にも目をつけられ、ついには解雇の危機に陥ります。
そこで、小鉄は校長たちに、実力考査で自分のクラスの成績を急上昇させることを約束。手段を選ばない小鉄は、クラスの生徒全員に小鉄独自のカンニング方法を伝授。くしゃみ、せき、しゃっくり、ため息などの生理現象を利用して答えを教えるという画期的な方法です。
さらに小鉄は、生徒に各教科の教師を尾行させて、アフター5の行動からテストの出題傾向を予想します。典型的なマイホームパパの教師は、型にはまった基本問題。クラブのママにべったりのスケベ教師はネチッコイ「筆記問題」でくるに違いない! など。出題者がスケベだと筆記試験になるみたいです。参考になりますね。
そもそも、教師が生徒にカンニングを指南している時点で、教育者としてかなりアレなんですけど。その辺はジャンプのマンガなので仕方がありません。
■迷走しまくりのエピソード「全日本有能教師トーナメント」
初っぱなのインパクトのあるギャンブル授業のあと、しばらくはよくある人情教師マンガみたいなストーリーが続いていたのですが、作品終盤に突如として「全日本有能教師トーナメント」なるバトルが始まります。迷走するジャンプ作品が打ち切り目前にしてバトル展開に走る……黄金期のジャンプで日常的に見られた光景です。
このトーナメントは、全国からよりすぐられた凄腕教師7名が賞金1,000万円を賭けて闘うバトル。各中学校から選ばれた落ちこぼれの精鋭部隊のクラスの生徒をいかに手なずけ、学力を向上させるかを競うのです。というか、”落ちこぼれの精鋭部隊”ってなんなんだよ!? 言葉として矛盾してるだろ!
小鉄もたいがいヤバイ教師ですが、ほかのライバル教師たちも危険すぎ。どう考えても教師になっちゃいけないレベルです。
●貴王子紀世彦(たかおうじ きよひこ)
小鉄の同僚で、通称「教育界の貴公子」。金持ちなのをいいことに、生徒をロレックスなどの金品で釣って成績を引き上げようとする成り金教師。
●訥久広樹(どつく ひろき)
往年のスパルタ塾「戸塚ヨットスクール」の戸塚宏校長に思いっきりインスパイアされている教師。ジャージ姿で竹刀をぶん回し、問題を間違えると沖に出てヨットの特訓をさせるという、戸塚ヨットそのまんまのスタイルで生徒が泣き叫びまくり。
●楠見玲子(くすみ れいこ)
「女性の自立」をモットーとするフェミニスト教師。授業中に「教室にも女性の権利確立を!」などと叫び、男子生徒を徹底的に弾圧。しかし、小鉄に敗れた後は教育方針が180度変わり、問題が解けたらおっぱい触らせてくれるエロ女教師に変貌。
●アビ・ナーシ・ヨンゾン
ネパール出身の外国人教師。「梵(ぼん)」しか言わないが、超能力が使える。某尊師のように座ったまま空中浮揚をしたり、試験中にテレパシーで生徒の脳内にテストの答えを送り込んだりできる最強の教師。
どうですか? こんな教師ばっかり出てくるバトル。見てはみたいですけど、絶対教わりたくはないですよね。
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