ジャンプ黄金期の異色作! 破天荒教師が博打で解決『アカテン教師 梨本小鉄』
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■生徒に小遣いをベットさせる伝説の授業
初授業も、トンデモないものでした。松・竹・梅の3問を用意し、生徒に自分の学力に合わせて問題を選択させます。それだけならいいのですが、サラ金で借りてきた札束を見せ金にして、生徒に小遣いをベットさせるのです。倍率は松が5倍、竹が3倍、梅が2倍……しかも確率の問題という名目で、丁半サイコロの確率を出す問題や、馬の予想表から3-6がくる確率を当てる競馬の問題、麻雀の配牌を見て自分がアガれる確率を求める問題など、ことごとく博打絡み。中学生の授業としては、あまりに刺激が強すぎます。
しかも、ちゃんと確率を求めて回答する生徒に対し、「これはなァ『数学』じゃねえ…博打の問題だ!」「受験!? そんなもの、俺には関係ねえよ!! 俺は“運”を教えに来たんだ!!」など、ものすごい無茶な理屈をつけ、結局小鉄が親の総取りです。はた目には、ほぼ教師による生徒のカツアゲ。すごく……斬新な授業ですよね。
■金の亡者かと思いきや、実は生徒思いの人情派
普段は生徒のことを「商売道具」などと呼ぶ小鉄ですが、困っている生徒には教師の枠を超えた面倒見の良さを見せてくれます。
小鉄のクラスの女子、高橋初音の父親は飲み屋を経営しているのですが、まむしの銀造というヤクザ者の嫌がらせに遭っていました。たまたま初音の家に家庭訪問をしていてヤクザとカチ合った小鉄が揉め事に介入。小鉄が勝ったらヤクザにお引き取り願うことを条件に勝負を始めます。
それがなんと、「便器に札束を詰め込んで詰まらせたほうが勝ち」という謎の勝負。先攻のまむしの銀造が100万円を便器にツッコみますが、全部流れてしまいます。対する小鉄の所持金は、サラ金から用立てた100万円のみ。つまり、このままでは負けは必至ですが……実は小鉄の用意した100万円は聖徳太子の描かれた旧札。旧札のほうが新札よりサイズがでかいため、見事便器を詰まらせることに成功!初音のお父さんのピンチを救ったのです。いい先生ですよね。勝負内容はまったく意味不明でしたけど。
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