「何カップ?」と聞きながら突然胸を……プロ野球・巨人の“破廉恥トレーナー”と球団の無責任ぶり
#週刊誌 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
ところで今週の特集記事は、私と関わりのあるものが多い。といっても、私の知り合いが逮捕されたというのではないが、懐かしい名前が出てきて、往時を思い出した。
文春に「坂本弁護士一家殺害犯6時間告白テープ初公開」というのがある。今回死刑が執行された7人には入らなかったが、岡崎一明死刑囚が逮捕前にした告白を録音したテープを、ノンフィクション・ライターの武田頼政氏が書き起こしている。
これは、私が編集長だった95年、当時現代の記者だった武田氏に取材してもらって、巻頭特集として掲載したものである。
当時、オウム真理教の被害者たちの守護神として、オウム批判の急先鋒だった坂本堤弁護士一家が忽然として消えてしまった。オウムの仕業ではないかという見方は根強かったが、遺留品も少なく、坂本氏、妻、そして幼い子どもの行方は杳として知れなかった。
粘り強い取材で定評があった武田氏は、当時オウムから脱退して山口県宇部市に住んでいた岡崎に会いに通い、岡崎から信頼を寄せられるようになっていた。
この記事にあるように、電話で突然、「わしもその場にいたんじゃ」と打ち明けた。
岡崎の話によると、村井秀夫(95年に刺殺された)、新實智光(今回死刑執行)、早川紀代秀(同)らと、深夜、坂本弁護士宅に侵入して、3人をポア(殺害)した。
だが岡崎は、「自分はあくまでも見張り兼運転手役だった」(文春)と、殺人には関与していなかったと、当時は主張していた。
遺体を乗せた車を運転して、子どもは長野県、奥さんは新潟県、坂本氏は富山県に埋めたといっている。そう武田氏から聞いた私は、実際にそのルートを通って現場へ行ってみてくれと、指示したことを記憶している。
岡崎は仮名にしたが、この手記が掲載された現代は評判になり、よく売れた。しかし、当時、テレビのワイドショーなどに出ていたコメンテーターの中には、あんな手記はデタラメだ、だから週刊誌は信用できないなど、批判する声もあった。
そこで私は、これを1週で終わらせてはいけない。この事件の真相が解明されたとき、やはり現代の記事は正しかったと思ってもらえるようにと、編集部編として『坂本弁護士一家殺害事件』というブックレットを出した。
先ほどAmazonを覗いたら、これが180円で売られていた。
その後、岡崎は神奈川県警と警視庁の合同捜査本部に逮捕された。武田氏によると、岡崎は供述調書でこう述べているという。
「私は、坂本弁護士の背後から、右手を前首に回して、確かパジャマみたいな寝間着の左の奥襟を掴んで締めました」
と、自分も実行犯だったと自白している。麻原オウムが、狂気の道を突き進むきっかけになった事件だけに、私にとっても思い出深い、そして武田氏のいっているように、彼らの死刑が執行されても、決して風化させてはならない事件である。
文春は、麻原の遺骨の引き取りを巡って、妻や娘たちの争いが起きていると報じている。骨肉の争いなどどちらでもいいが、大きな疑問がある。麻原が死刑執行間際に「(遺体は)四女に」と漏らしたというが、そうした判断ができ、話せるのなら、なぜ、生かしておいて事件の全容を解明する努力をしなかったのか。メディアはここを追及すべきである。
オウム事件は週刊誌の独壇場だったといっていい。とくに麻原や幹部たちが逮捕されてからは、警察や検察からは情報が出てこないため、独自の情報をどうとるか、週刊誌の現場は戦場であった。懐かしいといってはいけないのだろうが。
ところで角居勝彦調教師というのが飲酒運転で逮捕された。
「草津署によると、角居容疑者は6日午前0時5分ごろ、草津市西渋川1丁目の県道を酒気を帯びて乗用車を運転した疑いがある。交差点で出合い頭にトラックと衝突し、呼気1リットルあたり0・18ミリグラムのアルコールが検出されたという」(朝日新聞7月6日付より)
角居は5度の最多賞金獲得や最多勝利など、2008年から7年連続してJRA賞を受賞している。通算693勝(7月5日現在)は歴代7位で、日本ダービーを勝った名牝ウオッカ、日本馬初の世界最高賞金ドバイ・ワールドカップを制したヴィクトワールピサを管理していた。
この角居って、ポストで連載「感性の法則」をしている調教師だよね。先週の合併号で「休載」しなかった理由は?
酒を飲んで事故って、現行犯逮捕。JRAは彼を調教停止処分にしたが、ポストは連載を続けるつもりだろうか。まずいと思うのだが。
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