一発屋芸人すら出てこない2018年上半期 若者の需要はYouTuberへと……「若手芸人が売れない時代」に突入
#お笑い
毎年、1組や2組の若手芸人が大ブレークするテレビ界。しかし、2018年上半期は少々物足りないものとなっている。テレビ誌ライターはこう話す。
「ブレーク芸人の筆頭は、ひょっこりはん。番組出演も多かったし、CMにも出演しました。しかし、ネタで使っていた楽曲の著作権侵害騒動があったあたりから、一気にトーンダウン。番組制作サイドも使いにくくなったと嘆いていますね。結果的にひょっこりはんも微妙になってしまったので、今年の上半期に大きく売れた芸人はいないという印象です」
賞レースで優勝した芸人たちも苦戦が続いている。『キングオブコント2017』覇者のかまいたち、『M-1グランプリ2017』優勝のとろサーモン、『R-1ぐらんぷり2018』優勝の濱田祐太郎の3組は、いずれも仕事を増やしているものの、大ブレークとは言い難い状況だ。
「かまいたちは東京に進出し、いろいろな番組にゲスト出演するようになりましたが、東京での地上波レギュラーはラジオ番組1本のみ。とろサーモンはM-1優勝直後の忙しさのせいで疲弊してしまったともいわれています。濱田は劇場出番こそ増えていますが、テレビの方はまだまだという感じ。苦労して賞レースで優勝しても、売れるわけではないという厳しい状態ですね」(同)
そもそも、今の時代は、若手芸人が売れにくくなっているともいわれている。お笑い事務所関係者は話す。
「数年前であれば、子どもがまねできるようなギャグがあれば、“一発屋”として引っ張りだこになっていたけど、最近は一発屋すらなかなか出てこないんですよ。というのも、子どもたちの興味の対象がテレビの芸人ではなく、ユーチューバーなどに移行しているんです。一発屋芸人のネタで喜んでいた小学生や10代の若者たちは、もうテレビを見なくなってしまった。YouTubeであれば、好きな時に好きなだけ見られるから、テレビでバラエティー番組を見るよりも手っ取り早い。芸人にはかなり厳しい時代です」
そんな流れの中で、YouTubeに動画をアップする芸人も少なくない。
「それなりに再生回数を稼いでいる芸人もいますが、有名YouTuberに比べると、それほどではない。加えて、そもそもテレビ業界の人間がYouTubeでの芸人の動向をあまりチェックしておらず、YouTubeで話題になったとしても、テレビで取り上げられるのはかなり時間がたってからですしね。今のテレビ業界は、若者の需要をまったく把握できていない。このままだと若手芸人の活躍の場はなくなり、テレビにはベテラン芸人しか出なくなってしまうかもしれませんよ」(同)
テレビから若手芸人の姿が消える日も近い?
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