批判殺到の安倍政権を尻目に……豪雨被害・岡山県総社市長の対応が神すぎる!
そんな“災害支援に強い”市が、今回の豪雨で支援される側になったのだが、普段から危機管理意識が高いこともあり、冷静かつ迅速で的確な対応が取られているようだ。さらに注目すべきは、自ら被災しながら、隣の倉敷市への災害支援活動も同時に行っていること。
こういった動きに、ネット上では「総社市長、有能すぎる」「自民党はアテにならない。こういう人が議員になるべき」といった声が相次いでいる。
実は片岡市長は、故・橋本龍太郎首相の公設第一秘書で、95年の阪神・淡路大震災の際には最前線で現場を見てきた災害支援のエキスパートでもある。
災害支援でよく問題になるのが「公平性」だが、この基準をどこに置くかで状況はまったく異なり、時に支援の妨げになることもある。片岡市長と交流のある野口氏は以前、当サイトのインタビュー(参照記事)で、熊本地震の際、テント村の開設にあたり、この公平性を訴える地元自治体とうまく連携が取れず、苦労したという話の中で「(片岡市長が)こういう有事のときはそんなの(公平性は)関係ない。私は自分の職員に対しては『有事のときはルールを無視しろ』『破れ』と言っているからねと。野口さん、ルールを破りましょう! って」と、およそ行政の人間らしからぬ片岡市長の思い切った言動を明かしていた。
もちろん、総社市のような自治体は数えるほどで、いまだトップダウンで動いているところが大半であろう。だが、日本が災害大国であることは周知の事実。南海トラフをはじめ、数年以内に大規模地震が来るといわれている今、総社市に学ぶことは多いはずだ。
なお、各所で支援の輪が広がる中、ふるさと納税サイトのシステムを利用した寄付金の受け付けや、自治体による避難施設の設置費用を調達するクラウドファンディングといった、新しい動きも始まっている。たとえば、3年前の豪雨で深刻な被害を受けた茨城県境町と筑西市は、「ふるさとチョイス」に集まった被災自治体への寄付金を代理で受け取り、事務作業を代行することにより、自治体職員が復旧作業に専念できる体制を整えている。
「平成で最悪」ともいわれる今回の豪雨被害。復旧には時間を要すだろうが、これまでの災害支援の経験が生かされることを祈りたい。
(文=編集部)
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