突然の大地震、その時あなたはどうする? 実践的震災サバイバルマンガ『彼女を守る51の方法』
#本 #マンガ #ザオリク的マンガ読み
6月18日に発生した「大阪府北部地震」では4名の方が亡くなり、建物や交通網などに多くの被害を出しました。
さらに、7月初旬に西日本を襲った記録的豪雨は、広島、岡山、愛媛など12府県にまたがり、甚大な被害を拡大しています。日本のどこにいようとも、地震、火山、豪雨など、自然災害の危機からは逃れられる絶対安全な場所はないということをあらためて痛感させられますね。
自然災害についての意識が高まっている今だからこそ、ぜひ読んでもらいたいマンガが『彼女を守る51の方法』です。東京・お台場にマグニチュード8の直下型地震が起こったら、東京はどうなってしまうのか――そんな震災サバイバルマンガです。
「週刊コミックバンチ」(新潮社)にて2006~07年まで連載されていた作品で、作者は『ライチ☆光クラブ』『帝一の國』の古屋兎丸先生です。
以前、本コラムでご紹介した『ドラゴンヘッド』(参照記事)は、正体不明の巨大災害後の人間の絶望と恐怖を描いたサバイバルホラーでしたが、この『彼女を守る51の方法』は、震災後に帰宅難民となってしまった人々がどういう行動を取るべきか、という部分に主眼が置かれた実践的なものです。
主人公・三島ジンはお台場にある、フジテレビもとい、アルプステレビの就職説明会にきていた大学生。そしてヒロイン・岡野なな子は、ゴスロリメイドの格好で「死の時、魂は完全に聖化される」とか「聖デストピアが、ソドム様が…」とかブツブツつぶやいている、病み系女子です。
ジンは、お台場にビジュアル系バンド「サリン・ヘルヴァイン」のライブ追っかけで来ていた高校時代の同級生・なな子を偶然見つけ、話しかけますが、彼女は「私はロルコです、昔のことは覚えてません」などと意味のわからないことを話しだして、過去を否定。高校時代、ジンはなな子のことが好きだったのですが、変わり果てた彼女にドン引き。この娘を守る方法が本当に51も存在するのでしょうか……。
実は、なな子は高校時代にいじめに遭い、人間不信になってしまっていたのです。なな子の背負っていたつらい過去を思い出したジンは、彼女を放っておけず、めげずに話しかけるのですが、そんなジンをよそに、自暴自棄になって滅びの呪文「バルス」を唱え続けるなな子。やっぱり、こいつヤバイ……とその時、ものすごい轟音とともに激しい揺れが発生。そう、マグニチュード8の東京直下型地震が発生したのです。2人のいるお台場は震度7。揺れが収まると、目の前には地獄絵図が広がっていました。
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