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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 子役を悩ます、声変わりの乗り越え方
テレビ辛口研究所

鈴木福くんは大丈夫!? 男性子役を悩ませる“声変わり問題”乗り越え方を専門家に聞いた!

テアトルアカデミーオフィシャルサイトより

 7月4日放送分『くりぃむクイズ ミラクル9 〜有田ナインvs生瀬ナイン!!夏の3時間スペシャル〜』に、人気子役の鈴木福くんが出演。

 現在14歳、中二で「声変わり中」と語ったことで、「福くんも、もうそんな年齢か……」と衝撃を受けた視聴者は多かったろう。

 ところで、子役の少年やジャニーズJr.などの場合、変声前には天使のような声で視聴者を魅了するのに、声変わりした後にボソボソしゃべりでセリフが聞き取りにくくなったり、歌唱力がパッとしなくなったりするケースがある。

 役者や歌手にとって、声の良し悪しは非常に大事な要素。変声期をどう乗り越えるかが死活問題になることもある。

 では、変声に失敗しないためにはどうしたら? 音痴矯正のヴォイスティーチャー・高牧康氏は言う。

「声変わりによって受けるダメージは、大きく分けて2つあります。ひとつは嗄声(させい/枯れ声)で、声が出しにくく、ハスキーになること。もうひとつは、音域が狭くなったり、声が変わるという劇的な変化の心理的影響により、歌いたくなくなったりすることです」

 声変わりは、第二次性徴期に喉頭(のどぼとけ)が大きくなることによって、中の声帯が長くなったり、厚くなったりして、声が全体的に低く変化することをいう。これは男女ともに起こるが、男子の方がその変化は著しく、甲高かった声が突然オクターブ下がったり、野太くなったりしてしまうために、男子にだけ起こるものと誤解されがちだ。

 また、声変わりは一瞬にして起こるのではなく、声枯れなどを経て徐々に起こるもの。しかし、痛みに似た違和感を生じること、喉が赤くなったり、浮腫したりすることもあるために、風邪をひいたかと勘違いしてしまう人もいるという。

「声変わりに失敗してしまうのは、変声期であることに気づかず、あるいは無理をして、声を出しすぎることによって、声帯や筋肉に炎症、痛みが生じ、喉を痛める場合が多いです。また、子どもの頃は、地声と裏声の差があまりありませんが、変声によって裏声を使うことに抵抗感が出てくると、地声で歌う・しゃべるために、音が平坦になり、セリフが棒読みになってしまったり、苦手意識から歌唱障害、音痴になってしまったりすることもあります」

 そこで、変声期をスムーズに乗り越えるために高牧氏が勧めるのは、裏声を出すトレーニングだという。

「声変わりをしているときは声を出しにくくなり、また、変声を恥ずかしがるため、しゃがれ声や低い声でボソボソしゃべるようになる子が多いですよね。しかし、地声ばかり出していると声帯に負担をかけてしまうため、無理のない範囲で、裏声で優しくしゃべる・歌う・音読することがオススメです。特に、鈴木福くんのようにお芝居をする方は、夜に裏声で台本を読むようにするとよいですよ」

 将来的にはボーカルもやりたいという福くん。今は無理せず、しかし、将来のイケボを手に入れるために、「裏声で台本読み」トレーニングを、ぜひ取り入れてみてほしいものだ。

最終更新:2018/07/10 13:07
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