つかみは百発百中! DJ KOO「リポーター芸人」の有望株として急浮上!!
■絶対につかみをハズさないリポーター
7月1日放送『相席食堂』(ABCテレビ)にも、KOOはリポーターとして起用されている。番組レギュラー・千鳥の故郷をリポーターが訪問し、家族や地元民から幼少期の話を引き出すのが今回の趣旨である。
この番組は、リポーターとして誰が派遣されるのか、千鳥の2人には知らせないのがシステム。VTRが始まり、まず、ノブの実家でご両親と談笑していたのは、あの西川きよしであった。
そうなると、大悟の実家を訪れたリポーターの人選が気になる。ノブは「文枝師匠」と予想したが、カメラが捉えたのは、大悟家の台所にDJブースを設置してアゲアゲのKOOであった。
「イエー! DJ KOOでーす! 今日は大悟の家に! 大悟イン・ザ・ハーウス!」
「まさかこんな大悟の家で、キッチンで、DJやるとは思いませんでした。イエー! カモン! ハッピーだぜえ」
すでに人選の時点でつかんでいるし、よその家の台所に大仰なDJブースを持ち込むという手間も功を奏した。リポーター・DJ KOOは、つかみを絶対にハズさない。
KOOは、ご両親に普段の大悟について質問する。いわく「実家にはあまり帰ってこないです」だそうだ。しかし、素っ気ないわけじゃない。「父の日には電話をかけてきてくれる」と、お父さんがうれしそうに教えてくれた。
「大悟、やるな! 最高だぜ! イエー!」
もう、一貫してこんなノリなのだ。食事どころを探しに町へ出たKOOは偶然にも食堂を発見し、例によってノッた。
「営業中、イエス! 営業中だ、カモン!」
しまいには、リポーターとしてやって来ているのに、レンタサイクルで電動自転車を借りてしまうKOO。
「イエー! やっぱ電動は最高ですわ、イエー!」
町のリポートそっちのけで、電動の力を借りて田舎をかっ飛ばすKOO。大悟の故郷に漂うのどかないい雰囲気を、すべてかき消してしまっている。
結論として、KOOはリポーターとして不十分である。お届けするべき情報をまったく拾っていないし、そもそも拾おうという意識が希薄だからだ。しかし、なんだかんだ言って、出来上がる絵面は面白い。違う意味での結果は出している。しっかり段取りをこなすタイプのリポーターがいれば、一方でこんなタイプがいてもいいかもしれない。情報番組には向いていないだろうが、好事家の琴線には触れている。それが、DJ KOOがリポーターに起用される理由だ。
(文=寺西ジャジューカ)
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事