「ただの“出オチ”じゃない!」作者が語る、極道×アイドルマンガ『Back Street Girls』の魅力とは
#アイドル #アニメ #マンガ #インタビュー
今、アイドル界では、ありとあらゆるものとの組み合わせが考えられている。プロレスアイドル、元自衛隊アイドル、女医アイドルなど、挙げていけばきりがないほどだ。
そんな中、「極道」と「アイドル」というありえない設定で人気となったマンガがある。2015年から「ヤングマガジン」(講談社)に連載されている『Back Street Girls』だ。
主人公は、「犬金組」という組織に属する若手極道の男3人。彼らは性転換&全身整形を施し、アイドルグループ「ゴクドルズ」としてデビューすることになる。極道ならではの特訓でアイドルのスキルを身につけた彼らは、アイドルヲタクから人気となり、その中で様々な出来事が起こっていく――。
この奇想天外な設定が、ネットを中心に話題となり、今回ついにアニメ化されることとなった。
一体、どんな発想からこの作品は生まれたのか? そしてアニメの見どころを、作者のジャスミン・ギュさんにお話を伺った。
* * *
――作品のアイデアは、どのような形で生まれたのでしょう?
ジャスミン・ギュ(以下、ジャスミン) 一言で言うと“究極のギャップ”を描きたかったんです。もともと極道モノを描きたいという気持ちがあって、“極道”と対称的なものを考えたときに頭に浮かんだのが“アイドル”でした。
――極道モノを描きたかったというのは、何か理由があるのですか?
ジャスミン 私、おじさんを描くのが好きなんですよ(笑)。それで、極道を描いていたら、担当さんから「可愛い女の子も出してよ」と言われて、女の子を描いてみました。
自分では、今でも女の子を描くのは下手だと思っています。あまり描きたくなかったですし(笑)。でもいい機会なので、思い切ってこの作品は女の子を主人公にして、上手くなりたいなとは思いました。
――作品を描くにあたって、モデルとした人物や、参考にしたものは?
ジャスミン キャラクターなどで参考にしたものは全くないですね。衣装を参考にさせてもらった程度です。
取材でとあるグループのライブを何度か見に行きましたが、ファンの幅広さには驚きました。年齢層もさまざまだし、女性もいますし。
――好きなアイドルはいますか?
ジャスミン テレビなどで見ることはありますけど、「ファン」と言えるほど好きになった人はいないですね。私は、いろんなことにハマりやすいタイプなんですよ。なので、もし本気でファンになってしまったらどうなるかが怖いです。作品に出てくる人たちみたいに、実際CD何百枚も買ってしまいかねないです(笑)。
――マンガ作品では、どのようなものが好きでしたか?
ジャスミン 子供の頃は、鳥山明先生の『ドラゴンボール』(集英社)などが好きでした。一番好きなマンガ家さんは、伊藤潤二先生。楳図かずお先生の作品も好きです。ホラーマンガがとにかく好きなんですよ。
なので、影響されないように意識しています。それでも影響されてしまっている部分はあると思いますね。
――今作を描くときは、ストーリーから作られたんですか? それともキャラクターから?
ジャスミン まずは設定を作って、その後がキャラクターですね。ただ、組長のキャラクターについては、ずっとこういう人を描きたいと思っていたんです。“ヤクザがアイドルになる”という設定が話題になりがちですが、彼らのキャラクターにも注目してもらいたいです。
――ストーリーやギャグのアイデアは、どのようにして考えられているのでしょう?
ジャスミン 何か方法があるわけではなく、単純に絞り出す感じです。
――ゴクドルズが歌う曲の詞も、先生が考えられているんですよね?
ジャスミン はい、私が考えています。ぼんやりとイメージはあるんですが、なるべくポップな感じにしようと思っていますね。
音楽は大好きで、私自身、バンドもやっていたくらいなんです。よく聴くのはレゲエとかですね。
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