崇拝者200人が集結! 飲尿療法セミナーに潜入
#裏社会ふしぎ発見!
「私は朝イチの尿をコップ一杯飲んでいます。うがいをするときも目を洗うときも全部尿。尿はすべての病気に効くんです。おかげさまで視力も良くなってきています」(飲尿歴9年)
「尿を飲み始めて自分が変わりました。自分が本当は不老不死の人間なんじゃないか、そういったインスピレーションまで湧いてきて宇宙のパワーまで感じるようになりました。尿を飲んだ私はいつも覚醒しているんです」(飲尿歴3年半)
「尿をためたお風呂にいつも浸かっています。毎日尿を注ぎ足していくのですが、まだ1回もお風呂は洗っていません。発酵が始まり、どんどん質の良い尿になっています」(飲尿歴3カ月)
「30年間、特別支援学校で真面目に働いてきました。でも仕事柄、自分の殻がなかなか破れない。あと1年で私は定年です。何か新しいことを、勇気の要ることをしたいと思い、尿を飲み始めました!」(飲尿歴1カ月)
……とまあ、1人あたり3分は語っていた気もするが、要約するとこんな感じである。飲尿歴3カ月の人は、まだ初心者にもかかわらず、ベテラン勢を凌駕する浸かりよう。1カ月の人は、尿以外にも自分を変えるテーマはいくらでもあっただろうに。
講演とは別会場で「尿の酸化還元電位」を計るイベントをやっていたので、受付で紙コップをもらい、尿を持参してみた。専門家いわく、私の尿の数値は「-40」らしい。マイナスなほど質のいい尿らしく、周りの参加者には「いい尿が飲めてうらやましい」と肩をたたかれた。専門家が私の尿に塩を入れ、かき混ぜると、数値は「-120」に。さらに体にいいものに生まれ変わったらしい。周りの参加者は、塩を入れた尿をガブガブと飲んでいるではないか……。百聞は一見にしかず。実際に目の当たりにすると、迫力が違った。
講演では引き続き、「尿のおかげでアトピーが治った!」「尿のおかげでがんが治った!」というエピソードトークが続いていた。民間療法なので因果関係は証明できないわけではあるが、おしっこ飲んで本当に病気が治るというのなら「すごいっすね」としか言えない。だって、治療費はゼロだしね……。
(文=國友公司)
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