金正恩“シークレットブーツ説”に専門家が異議あり!「これが北朝鮮の最新トレンド」
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米朝首脳会談に続き、3度目の訪中にも出掛けて、機動力のある動きを見せる北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長。露出が増えるにつれて、韓国や日本のメディアが「身長が高く見える」「シークレットブーツだ!」などと、身長の詐称疑惑を頻繁に報じている。
正恩氏の身長は167~170cmとされ、中国・習近平国家首席の180cm、米国・トランプ大統領190cmと並ぶと、見上げるほどの身長差が生じる。だが、米朝首脳会談では北朝鮮メディアだけでなく、外国メディアの配信した写真を見ても、10~20cmの身長差は存在しないように見える。
そこで資本主義圏のメディアは「シークレットブーツを愛用している」と報道。4月に行われた南北首脳会談の際も、韓国メディアが同様の報道をしていた。
一方、北の官製メディアが配信した米朝首脳会談の映像・写真では、正恩氏の靴がしっかり映ったシーンが複数あった。
ある日本人研究者は「1号報道(正恩氏を扱う重要ニュース)で、靴に何か支障があれば、当局がカットするはず。問題がないことの証左だ」と読む。
実は正恩氏、靴にうるさい。過去に4度も同じ靴工場を現地指導し、デザインや製造方法に注文を付けていた。
その工場は60年の歴史があると報じられた元山(ウォンサン)靴工場で、2009年には故・金正日総書記が現地指導しており、ロイヤルファミリーの息がかかっているとみていい。
正恩氏が現地指導した際の写真を見ると、紳士靴のかかとが異様に高くなっているのを確認できる。さらに、正恩氏が靴底に注文を付けているようにも見える。またブーツや女性用の靴も手に取っているが、いずれもヒールが高いものだった。となると、米朝首脳会談で、生まれ故郷とされる元山にある肝いりの靴工場が仕立てた靴を履いても不思議ではない。
「実は、北朝鮮の紳士靴は、かかとの高いタイプが多い。だから正恩氏の靴も“シークレット”ではなく、国内では普通の靴になると思う」(前出研究者)
それでは、なぜ北朝鮮では、資本主義圏で言うシークレットブーツのような靴が量産されるのか? 先の研究者に聞くと、「よくわからない」といい、独特の文化のようだ。
どうやら、メディアが面白おかしく「シークレットブーツだ」とはやし立てるのは、早とちりといえるだろう。
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