殴打事件だけじゃない! 高校バスケ留学生の不祥事……過去には大会優勝が抹消されたことも
17日に行われた男子高校バスケットボールの試合で、延岡学園(宮崎県)の留学生選手が判定に怒って審判員を殴打。試合は没収試合となり延岡学園は敗退した。高校バスケットボール界では、圧倒的な体格差を誇る留学生選手がいる高校の躍進が目覚ましいが、過去にも留学生をめぐって大きなトラブルが発生している。
殴打事件が起こったのは、全九州高校体育大会のバスケットボール男子準決勝、延岡学園対福岡大付属大濠の試合でのこと。オフェンスファウルを取られた延岡学園の選手が、スタスタと審判員に歩み寄り右手で思い切り審判の顔を殴りつけ、審判はそのまま倒れ込んだ。審判を殴った選手はコンゴからの留学生だった。高校バスケットボール界の現状について、スポーツライターが語る。
「高校バスケットでは、2000年代に入って海外からの留学生ブームが起こり、アフリカ系の選手を擁する高校がインターハイやウインターカップを制する例が相次いでいます。今回、事件を起こした延岡学園をはじめ、福岡第一(福岡)、東山(京都)、帝京長岡(新潟)、沼津中央(静岡)、八王子(東京)などが過去の大会で上位に入っており、現在ではルールで留学生はベンチに2人まで、コートには1人といったルールが定められています。留学生が登場した当時は、あまりに体格差があるため、関係者やファンから『禁止すべきだ』といった声も上がりましたが、今では『レベルアップのために、むしろ歓迎すべき』というのが現場の大方の意見です」
そうは言っても、今回の件はプロスポーツ界なら永久追放もあり得るレベルの不祥事。留学生の精神面のサポートの不備が今後の課題となりそうだが、過去には留学生絡みで優勝が抹消されたチームもある。当時、その件を取材したフリーの週刊誌記者が語る。
「04年に福岡第一高校がインターハイで優勝しましたが、後に、主力だったセネガルからの留学生の年齢が問題になりました。その選手は03年に福岡第一に1年生として入学し、04年のインターハイと05年のウインターカップ優勝の立役者となりましたが、年齢を詐称しており、高校入学時に実際は21歳だったことが後になって明らかになったのです。これによってインターハイの優勝記録が抹消されると、高校側は『パスポートを確認し、年齢詐称はなかった』と訴えましたが、本人の母親を直撃するとあっさり詐称を認めたので、まぁ“クロ”だったのでしょう」
今回殴られた審判員は口を10針縫うけがを負ったが、留学生選手の謝罪を受け入れ、被害届を出さないという。思えば、チーム強化と学校の名誉のために、遠く離れた異国から連れてこられる彼らも、何かを犠牲にした被害者なのだろうかと思えてくるが、とにかく、これを機にスポーツ留学生の在り方を見直すべきかもしれない。
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