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週刊誌スクープ大賞

日大アメフト部問題でも独走した「週刊文春」のスクープ力! 内田前監督の“自供テープ”も……

 5月25日、10カ月にわたって不当に拘留されていた籠池夫妻が保釈された。

 タイミングよく、森友問題の交渉記録は破棄していたと佐川理財局長(当時)がいい張っていた文書が国会に提出された。

 前門の虎、後門の狼。安倍晋三・昭恵夫妻がどこで自分たちの嘘を認めるのか。それとも再び、解散総選挙に打って出るのか。総裁選までには「結論」が出そうである。

 籠池夫妻以上に安倍首相が怖いのは、中村時弘愛媛県知事である。

 中村知事が国会に提出した新文書には、2015年3月25日、安倍は加計孝太郎理事長と15分程度会い、今治市に設置する獣医学部の話を聞かされ、「そういう新しい獣医学部の考えはいいね」といったとある。

 当然安倍は野党の質問に、そんな事実は確認できないと突っぱねたが、その後、周辺には「本当に会っていたらどうしようかね」と漏らしたと、文春が報じている。

 その上、ついに加計学園側が自ら墓穴を掘るようなことをしたのである。

 学園が、理事長は首相と会っていない。獣医学部の計画にいいねと言われてもいなかった。それなのに愛媛県には、面会したとウソの報告をした、学部設置への打開策を探るための作り話だったという文書を発表したのだ。

 後で触れる、日大アメフト部の騒動とよく似た構造である。だが、向こうは一大学の醜聞だが、こっちは、加計学園という学校法人が、県をだまして獣医学部を認可させ、おまけに毎年30億円以上にもなる補助金までだまし取ったという「詐欺」事件である。

 ゴメンナサイで済む話ではない。

 安倍首相は、知らぬ存ぜぬで押し通そうとしているようだが、事ここに至っては、加計孝太郎理事長の証人喚問はさけられないはずである。

 森友学園は、籠池が昭恵夫人の名を利用して、国有地を格安で払い下げてもらった。

 加計孝太郎は、安倍の名前を使って県をだまし、獣医学部新設を容認させたのである。安倍はそれを知っていたはずである。何しろ加計孝太郎とは学生時代からの刎頚之友なのだから。

 もし知らないで、加計が勝手にやったことなら、親友と呼ぶにはあまりにもお粗末な人間である。そんな人間を信用し、友と呼んでいたとすれば、安倍は自分の人を見る目のなさを恥じるべきであろう。

 どちらにしても、この問題は、安倍が逃げ切ろうとした土壇場で、加計孝太郎自らが、安倍のためと思っていいだしたことが、安倍の墓穴まで掘ってしまった。

 悪事というのは、思いがけないことから明るみに出るものである。もはや、将棋でいえば、安倍は詰んだ。

 さっさと辞任して、山寺へでも行くがいい。

 さて、こちらもウソにウソを重ね、ついには、大学全体の信用性を地に落してしまった人間たちの物語である。

 これほど危機管理ができていない組織というのは、そう他にあるものではない。

 監督、コーチから、相手をケガさせてこいと命令された選手は、自分のやったことの重大さを意識し、自らが会見を開き、記者たちの前で罪を認め、謝罪した。

 天晴れ日大生! だが、次々に出てくる監督、コーチ、学長、おまけに元共同通信というアホな広報など、よくこれだけダメな奴らがこの大学にいたものだと、呆れ果てるしかない。

 現代で、元山口組の顧問弁護士だった山之内幸夫が、「ヤクザの世界に似通った構図」だと喝破しているが、田中英壽理事長は、住吉会の二代目福田晴瞭会長や六代目山口組の司忍組長とも交友があり、理事長というより「組長」といった方がふさわしい人物のようである。

 さしずめ内田前監督は若頭というところか。

 ヤクザならヤクザらしく、堂々と自分の罪を認め、指でも詰めればいいのに、逃げるばかりで、ついには病院へ入ってしまった。

 ポストによれば、日大の卒業生は100万人以上いて、日本人の1%にも達するほどの数を誇っている。

 来年、創立130周年を迎える日大は、1889年に元長州藩士の司法大臣・山田顕義によって設立された「日本法律学校」だった。

 日大は、東京商工リサーチによると、全国の社長の出身大学ではなんと第1位で、2万2,135人の社長を輩出しているそうである。

 だが、東証1部に限ると、いきなり8位になる。

 日大には芸術学部というのがあり、爆笑問題、宮藤官九郎、篠山紀信、林真理子、三谷幸喜、近藤サトなどを輩出してきている。

 笑えるのは、新潮が報じているが、日大には2016年に日本初を謳って開校した「危機管理学部」があるというのである。

 今回の騒動で、危機管理など皆無と思われたに違いない。

 おそらく、古田体制崩壊以来、日大最大の危機に、やること為すことメディアの反発を買うのでは、この学部の廃止は避けられないのではないか。

 更に笑えるのが、文春が、内田が監督辞任を発表した翌日、パチンコに興じている田中理事長の姿を撮り、グラビアに掲載しているのである。

 フライデー真っ青のスクープ撮。さすが文春である。

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